デジタル変革が急速に進む今日の世界において、AIの時代が示しているのは、有意義なイノベーションの新たな可能性です。しかし、AIには多くの予期せぬ課題や克服すべきハードルがあり、高コストのイニシアチブに取り組むことになる可能性があることに、議論の余地はありません。それというのも、AIデータセンターの構築は複雑で時間とコストがかかるだけでなく、トレーニングモデルサイクルを最適な形で実行できるようにクラスターを調整する必要があるためです。こうしたハードルに取り組むことが、今日の市場で競争力を維持し、成功するためのカギとなります。ジュニパーネットワークスは、そうした取り組みをサポートします。 AIデータセンターのよりスマートな導入方法 従来のクラウドアプリケーションと比較すると、AIワークロードはデータセンターにさらに多くの処理を必要とします。ネットワークの非効率性により大幅な遅延が発生し、そのためにAIモデルのトレーニングコストが急増する可能性があります。ここで、ジュニパーAIデータセンター(AIDC)導入サービスの出番となります。AIインフラストラクチャの展開を迅速化し、ネットワークパフォーマンスを最適化し、運用を効率化するように設計されたこの重要なサービスは、お客様の側で構築したモデルに特に合わせてカスタマイズして、AIワークロードが最大限の性能で実行されるようにすることができます。その結果、価値実現までの時間を短縮し、AIへの投資から最大限のROI(投資利益率)を実現できます。 AIDC導入サービスは、オープンなマルチベンダーのインテントベースネットワーク構築のアプローチを採用しており、データセンターネットワークの自動化と管理を容易に行えます。NVIDIAやその他のベンダーのGPUとのオープンな互換性も保証されます。また、エキスパートによるサポート、スマートな設計戦略、高度な自動化ツールにより、AIに対する新しいさまざまなデータセンター要件への対応を進めながら、より迅速な導入、俊敏性の維持、リスクの軽減を実現できます。 ジュニパーAIDC導入サービスは、AIデータセンターの重要なネットワークパフォーマンスメトリックを導入および微調整するうえで役立つ、シームレスなオールインワンのターンキーソリューションを提供します。このサービスは、イーサネットベースのAIDC導入向けのジュニパー検証済み設計(JVD)に基づいて構築されており、最適な結果が保証されています。スタンダードベースのイーサネットを使用することで、コストを削減し、より競争力のあるGPUオプションを提供します。このサービスは、ジュニパーのAIDC認定デバイスを使用した完全なAIDCインフラストラクチャのためのグリーンフィールドネットワーク(フロントエンドの推論、バックエンドのコンピューティング、バックエンドのストレージ)をカバーします。 シンプルさを維持するため、ジュニパーは2フェーズのアプローチを採用しました。フェーズ1では、AIDC導入サービスによりイーサネットデータセンターネットワークインフラストラクチャを導入し、本番環境で稼働することを検証します。フェーズ2では、30日間の調整と最適化の期間を設けることで、AIジョブの完了時間を短縮し、AIモデルの価値を最大化するのをサポートします。また、新しい本番環境の運用に持続的に成功できるような効果的な体制を確立するため、ナレッジトランスファーセッションを実施して、チームが最新の状況を把握していつでも適切に対応できるようにします。 スマートな分析と革新的なインサイト Juniper Apstra™(R)を搭載したジュニパーのAIDCネットワーキングソリューションは、データセンターのGPSマッピングのように機能します。リアルタイムでトラフィックフローを明確に把握できるだけでなく、直感的なヒートマップと分析を使用して輻輳の問題を発生前に予測し、解決します。クローズドループアシュアランスにより、Apstraは運用を簡素化し、運用コストの最大90%の削減や、導入期間の最大85%の短縮など、大きな成果をもたらします。 Mist AI™がApstraと連携するとき、AIのためのネットワーキング「The NOW Way to Network」がまさに実現されます。この高度なAIOps(IT運用のための人工知能)とスマート分析の組み合わせは、問題が発生したときにその問題を修正するだけでなく、問題が発生する前に予測して防止します。人の専門知識と機械学習の精度が融合することで、よりスマートでスムーズなデータセンターエクスペリエンスが提供されます。 AIデータセンターの成功はここから始まる AIデータセンターの導入は、必ずしも大変な作業であったり、高額なコストがかかったり、限られたITリソースを枯渇させたりするものではありません。オープンなイーサネットベースのネットワーキングを採用することで、よりスマートで効率的なアプローチを取ることができます。これは、AIにおける最新のイノベーションを誇るだけのものではありません。次の時代でも競合他社に対して大きな戦略的優位性を獲得するために役立つ青写真なのです。 ジュニパーネットワークスは、パートナーやお客様と協力してAIデータセンターの未来の構築を日々進めています。AIDC導入サービスをガイドとして、お客様が自信を持ってこの新しい環境に対応できるようサポートします。また、データセンターネットワークの進化に合わせて、変更を管理し、ソリューションを最新の状態に維持し、常に最高のパフォーマンスで稼働できるようにするため、追加のサービスの提供も可能です。 ジュニパーAIDC導入サービスの詳細をご覧いただき、次の時代のAIデータセンターがお客様のビジネスにとってどのような意味を持つのか、具体的な内容を一緒に構築していきましょう。

Self-Driving Network™への移行は、自動運転の車の進化と似ています。かつて不可能と思われたことが現実となり、自動運転車両はセルフナビゲーションで道路を走行し、しばしば人間の能力をしのぐ判断をリアルタイムで行うようになっています。いうまでもないことですが、自動運転車両は注意散漫になることはなく、疲労もたまりません。同様に、ネットワークはAI(人工知能)と自動化が触媒の役割を果たすことで進化を遂げつつあり、自律的にインサイトを提供し、解決策を提案して自己修復アクションを実行するなど、徐々に多くの責任を担うようになっています。 ジュニパーは、こうしたネットワーキングの変革の最前線に立つ企業として、Self-Driving Networkへの移行に際してお客様のガイドを務めています。 AI for Networkingにおける信頼の構築 私たちはどのようにして現在の自動運転のレベルまで到達したのでしょうか? ローマと同様、一日で達成したわけではありません。自動運転の車は、バックアップカメラや衝突警報、LiDAR、コンピュータービジョンなどの足がかりを築きながら、徐々に進化していきました。それぞれの進歩によって安全性や利便性の向上、信頼性の証明が実現され、ドライバー(現在はライダー)は、このテクノロジーに対して少しずつ信頼を寄せるようになりました。 Self-Driving Networkへの移行においても、同じ道をたどっています。AIはまずインサイトをはっきりと示し、次に推奨事項を提示し、最終的に自律的アクションを実行します。IT運用チームは、問題を迅速に特定して解決し、運用業務の負担を軽減し、ネットワークの信頼性を高めるなど、AIが一貫して高い成果を上げていることを見ていくことで、信頼が築かれていきます。 こうした信頼を築くうえでのカギとなるのが、説明可能性です。ネットワーキングにおけるAIは、ブラックボックスであってはなりません。組織は、意思決定の過程と根拠を理解する必要があります。ベンダーがAIの論理的根拠を説明できなければ、ユーザーは懐疑的になり、単なる「AIウォッシング」になってしまう可能性があります。 Self-Driving Networkへの移行の5段階 Self-Driving Networkへの移行は5段階に分かれており、各段階を経由することで最後にはAIイノベーションを通じてネットワークのパフォーマンスと耐障害性を強化できるようになっています。 データ:基盤作りは、高品質のリアルタイムデータを収集することから始まります。関連性の高いデータがなければ、AIは情報に基づいた意思決定を下すことができません。 インサイト:未加工データを実用的なインテリジェンスに変換し、ネットワークの健全性、パフォーマンス、ユーザーエクスペリエンスを可視化します。 推奨事項:AIが問題を診断し、解決策を提案して迅速な修復を可能にするため、IT運用チームは問題を素早く解決して、シームレスなエクスペリエンスを提供できます。 アシスト:IT運用チームの承認があれば、AIは事前対応で自己修復を実行し、自律的に問題を解決して時間を節約し、パフォーマンスを確保します。 完全な自動運転:最終目標は、ネットワークが自律的に構成、トラブルシューティング、最適化を実行し、IT運用チームは戦略的な取り組みに専念できるようになります。 お客様のネットワークはどのような状況ですか? ジュニパーは、他のどのベンダーよりも長く、10年を超える歳月をかけてこの移行を進めてきました。運用の簡素化、IT運用チームの強化、シームレスなユーザーエクスペリエンスの提供を目指して、他社に先駆けてAIネイティブネットワーキングに取り組んできました。 ここで明確にしておきたいのですが、AIはITの仕事に置き換わるものではなく、人間の能力を高めてくれるものです。AIは、IT運用チームが見逃す可能性のあるインサイトを明確にし、根本的原因を迅速に特定してトラブルシューティングにかかる時間を短縮し、自己修復を行って最適なパフォーマンスを確保します。その結果、よりスマートに機能するネットワークが実現し、IT運用チームは障害対応に追われることなく、イノベーションに専念することができます。 このブログシリーズでは、移行の各段階について詳しく説明し、データ収集から完全な自動運転の実現までのプロセスを解説します。AIネイティブネットワーキングの実現に向けた重要なマイルストーンごとに紹介していきます。今後もご注目ください。 お客様の組織は、Self-Driving Networkへの移行プロセスのどの段階にありますか? どの段階にあっても、ジュニパーは、お客様の次のステップをサポートします。 このブログシリーズの次の記事をぜひお読みください。

美味しいワインが美味しいブドウから生まれるように、優れたAI(人工知能)には優れたデータが必要です。AIネイティブネットワークは、適切なデータを基盤に構築されます。この投稿記事では、Self-Driving Network™への移行の第1段階である「データ」について説明します。インテリジェントなAIドリブンネットワークに欠かせない要素です。 稼働時間からユーザーエクスペリエンスまで 従来のネットワーク管理では多くの場合、稼働時間、CPU使用率、メモリ、帯域幅など、ネットワークデバイスの基本的な指標を監視することに重点が置かれていました。しかし、それではまだ半分しか把握しきれていないと、ジュニパーは考えています。ジュニパーは、単にネットワークを稼働し続けるのではなく、ネットワーク上のすべてのユーザーに、クライアントからクラウドまでエンドツーエンドの優れたエクスペリエンスを提供することに注力しています。ジュニパーが問題にするのは、単に「ネットワークは稼働しているか」という点ではありません。「どれほどのネットワークエクスペリエンスがユーザーに提供されているか」という点です。このユーザー中心の理念が、データの収集と分析に対する当社のアプローチ全体の指針となっています。ジュニパーはまず、ユーザーエクスペリエンスに目を向けます。現在ユーザーに提供されているネットワークエクスペリエンスに関してリアルタイムのインサイトを取得し、データサイエンスを使用してユーザーエクスペリエンスを予測および最適化します。最終的には、ユーザーに力を与え、ビジネスの成果を高めることができるかどうかで、ネットワークの価値は決まります。Self-Driving Networkへの移行における各段階を進めるうえで、この第1段階は欠かせません。 コラボレーションの力 ではジュニパーは、ユーザーエクスペリエンスを最適化するため、適切なデータをどのようにして収集しているのでしょうか? 最初に、ジュニパーのデータサイエンティストがカスタマーサクセスチームと緊密に連携して作業を進めます。このカスタマーサクセスチームは、当社のドメインのエキスパートであり、エンタープライズ顧客の代理人でもあります。カスタマーサクセスチームは、お客様が直面している実際の課題を誰よりも理解しています。したがって、このコラボレーションは不可欠です。お客様の具体的な課題とユースケースを理解することにより、AIモデルのトレーニングと改良を行ううえで最も役に立つデータを特定できます。 真に効果的なソリューションの構築が可能なのは、こうして理解を深めているからです。AIベンダーのデータサイエンスチームとカスタマーサクセスチームが自社のクラウドAIOps(IT運用のための人工知能)ソリューションを使って協力しながら作業を進めていないとしたら、そのベンダーはまだAIの移行に踏み出していないといえるでしょう。こうしたベンダーは、テクノロジーと現実の用途との重要なつながりを見落としています。 リアルタイムのデータをリアルタイムのインサイトへ お客様のニーズを明確に理解することで、マイクロサービスを実行しているクラウドアーキテクチャにテレメトリーデータを送信するように最適化されたネットワークデバイスから、豊富なデータをリアルタイムで収集することができます。ジュニパーは、10年以上前から、AP(アクセスポイント)、ルーター、スイッチ、ファイアウォール、クライアントデバイスからデータを収集し、生成しています。例えば、APからのストリーミングテレメトリを介して、150を超える無線ユーザーのステータスをリアルタイムで収集しています。こうした定期的なテレメトリのストリーミングは、クラウドに集約され、Mist AI™によって分析されます。ここで、まさに魔法が起こります。この豊富なデータセットを分析することで、Mist AIは実用的なインサイトを即座にIT運用チームに提供できます。また、クローズドループカスタマーサービスフィードバックにより、継続的な学習と改善が行われるため、さらに精度を増したインサイトと推奨事項が提供されるようになります。 データエコシステムの拡大 それだけではありません。強力なパートナーエコシステムと100%オープンなAPIによって、さらに多くのソースからデータを引き出し、機能強化やインサイトの拡張を進めることができます。例えば、Marvis® Application Experience Insightsでは、ZoomとMicrosoft® Teamsのミーティングデータをジュニパーネットワークスのデータと統合して、質の低いビデオエクスペリエンスの根本的原因を特定できます。通話が始まる前に通話品質を予測することさえできます。このような事前対応のアプローチにより、優れたコラボレーションエクスペリエンスがユーザーに確実に提供されるだけでなく、IT運用チームはより戦略的な取り組みに専念できるようになります。 次のステップ:データを実用的なインサイトに変換 適切なデータをクラウドに確保したら、そのデータを実用的なインサイトに変換するという本当の魔法が始まります。次回の投稿では、Self-Driving Networkを推進するインテリジェンスに未加工データを変換し、事前対応での問題解決、リソース配分の最適化、そして最後に優れたユーザーエクスペリエンスの提供を実現するプロセスについて説明します。 お客様の組織は、Self-Driving Networkへの移行プロセスのどの段階にありますか? どの段階にあっても、ジュニパーは、お客様の次のステップをサポートします。 ブログシリーズ パート1(概要):Self-Driving Network™への移行に際しては、AIへの信頼を築くことが重要

ジュニパーの最新のAIネイティブルーティングソリューションは、この10年間業界をリードしてきた当社のイノベーションの集大成です。ジュニパーのネットワーキングは深く根付いています。そのルーツは、1998年に初の製品M40コアルーターを発売したときにさかのぼります。M40は、当時市場に出回っていた他の製品の10倍の速さを実現しました。M40の登場により、バックボーンが限定されているインターネットはおのずと破綻するだろうという現実的な懸念は解消されました。 それ以来、ジュニパーはWANのイノベーションを推し進め、盛況となっている新たなエコシステムでお客様の価値創造を促すというフライホール効果に拍車がかかっています。ジュニパーのミッションは、市場で優位に立つことではなく、業界で最高の製品とソリューションを作り、お客様の成長を加速させる道を切り開くことによって、市場を拡大することでした。 ジュニパーはビジョンを掲げるだけではなく、毎年、ビジョンを行動に移しています。現在、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングソリューションは、エッジからクラウドまで拡張されています。Mist AIにより、LAN、データセンター、エンタープライズWANで、AIOpsを活用できるようになっています。当社のお客様のネットワークは、スピードだけでなく信頼性や効率性も向上しています。その結果、障害対応チケットの数を最大90%、現場訪問の回数を最大85%減らすことに成功しています。 今や、至るところで人や企業が仕事や日常生活にAIを取り入れており、新たな時代が始まりつつあります。主に生成AIを中心として爆発的なスピードでAIの導入が進み、再びWANルーティングが見直されています。しかし今回、ジュニパーはまったく異なる課題に取り組んでいます。 現在問題になっているのは、トラフィックの量だけではなく、WANで対応しなければならない新たなニーズによって生じる運用の複雑さです。トラフィックは予測しにくく、バースト性が高いうえに、遅延にきわめて弱く、高いスループットが求められます。多くの場合、生成AIアプリケーションは、以前よりも多くのアップリンクトラフィックを生み出します。LLM(大規模言語モデル)は今では、コアネットワークやメトロネットワークを介して、さらにはエッジネットワークさえも介して広がっています。 こうした不確実性と変化のすべてに対処するには、コアネットワークとWANネットワークのパフォーマンス、信頼性、効率性を大きく向上させる必要があり、それを実現できるのはAIネイティブを活用したアプローチしかありません。 繰り返しますが、固定化されたアプローチを変えるときが来ています。私たちはこれからも、最も得意とすることを続けていきます。すなわち、絶え間なくイノベーションに取り組み、お客様に価値を提供する能力をさらに強化します。 2024年6月に初めて発表されたジュニパーのAIネイティブルーティングソリューションは、現在ではエンタープライズプライベートWANとサービスプロバイダルーティングをサポートするように強化されています。 障害の防止策として、AI(人工知能)やML(機械学習)を活用してルーティングの困難な問題を検知し、解決する方法を検討していますか? 問題の発生を緩和して完璧なエクスペリエンスを提供すると同時に、ユーザーのインテントを把握してネットワークを自動的に最適化する必要がありますか? 電気代を最大70%削減したいと思いませんか? 貴社専用のネットワークアシスタントを活用して、短時間で余裕を持ってトラブルシューティングを実施したくはありませんか? ジュニパーなら、すべて実現できます。 拡張され強化されたエネルギー効率の高い事前対応型のAIネイティブルーティングソリューションにより、WAN全体で定評のあるAIOps、対話型のVNA、インテントベースの最適化機能を活用できるようになります。これはビジョンではありません。現実に具体的で実現可能なことであり、今すぐ導入できます。 拡張内容: ルーティングに関する困難な問題が雪だるま式に膨らんでクリティカルな障害になる前に、自動的に問題を検知し、トラブルシューティングと修正を行います。AIネイティブルーティングの可観測性と新しいACX7020アクセスエッジルーターの導入により、WANのあらゆる場所でAIネイティブルーティングのメリットを享受できます。オンプレミスからWANエッジ、バックボーン、コア、トランポートネットワークに至るまで、あらゆる場所が対象です。 強化内容: ルーティングに関する事前対応のトラブルシューティングを可能にするLLMコネクターにより、ルーティングに関する複雑な疑問について、数時間ではなく数秒で回答を得ることができます。LLMコネクターを通じてサードパーティ(セルフホストを含む)のLLMがサポートされるため、WAN用に調整されたRAG(Retrieval-Augmented Generation)によりパワフルなチャットボット機能を活用できます。どのような質問にも、LLMコネクターはネットワーキングに関する大量のドキュメントやネットワーク自体から得られるデータを迅速に分析して、適切なインサイトを見つけ出します。次に、その情報をフォーマット化し、直感的でわかりやすいレポートにして提示します。地球上で最も有能なネットワーキングのエキスパートが、すぐそばにいるようなものです。 エネルギー効率: 使用されていないデバイスコンポーネントを検出して、その電源を切ります。ジュニパーのAIネイティブルーティングソリューションでは、エネルギー効率に優れた自動化機能により、電力の無駄を低減できるようになりました。使用されてないルーターコンポーネントを迅速に特定してその電源を切り、ネットワークの物理的な構成(ポートの配置など)の改善方法に関するインサイトを提供し、電力の消費が大きいデバイスを特定して診断するほか、電源に関する潜在的な問題を示す異常を検知します。 事前対応: お客様に影響が及ぶ前にルーティングの問題を検知して修正し、パフォーマンス全体を継続的に最適化します。インテントベースネットワーク構築の最適化により、WANは、サポートしているすべてのネットワークインテントに基づいて、いつでも自己最適化を行うことができます。トラフィックの通常の増減と並行して、定期的に(30分おきなど)ネットワークの再最適化を実行できるだけでなく、特定のイベントに合わせて再最適化が実行されるようにすることも可能です。従って、ノードがダウンした場合やルーティングの問題が発生した場合、または異常が検知された場合、トラブルシューティングを行う間、ネットワークはトラフィックのルートを変更してユーザーへの影響を低減します。 AIネイティブルーティングのためのジュニパーの強化されたソリューションにより、今回もお客様の価値創造を妨げるさまざまな障害が排除されています。前に進むための適切な選択肢といえます。ジュニパーは、新旧問わず、お客様、パートナー、ベンダーがつながりを築き、イノベーションを進め、成功を収める機会を創出していることに誇りを感じています。 他のことはすべて、雑音に過ぎません。 AIネイティブルーティングはすでに現実です。ぜひ、ご自身でお確かめください。 ホワイトペーパーを読む: AIネイティブルーティング プレスリリースを読む:

AIは私たちの生活のあらゆる側面に急速に浸透しています。ChatGPTはメールを書く手助けをし、自動運転のタクシーが自宅から空港まで客を乗せ、今やAIが生成した楽曲がグラミー賞を取るほどです。AIが世の中に有益な影響を与えていることは否定できませんが、この誤解されることの多いテクノロジーが大げさに宣伝されたり誇張されたりする可能性が極めて大きいことも、また確かです。 近頃では、どこにいてもちょっと振り返ると、「AI活用」や「AIドリブン」とされている製品やサービスに遭遇します。そして、ネットワーキングの分野でも違いはありません。残念ながら、こうした言い回しが使われすぎているために、真のAIイノベーションとジュニパーが「AIウォッシング」と呼ぶものとを効果的に区別することが難しくなっているのが現実です。 もちろん、AIウォッシングのマーケティング上の価値については理解しています。AIOps(IT運用のための人工知能)が世間に普及する前のことですが、創業間もない頃のMist Systemsで働いていたとき、私の仕事の大部分は、同社のすべてのコンテンツで可能な限り「AI」という魔法の言葉が使われていることを確認することでした。Mist AIが本物のAIだったことは力になりましたし、公平にいって、それは同社の主要な差別化要因の1つでした。しかし、マーケティング戦略の価値を過小評価するべきではありません。 ジュニパーでは、Mist AIは依然として主要な差別化要因の1つです。しかし現在では、「AI」という言葉をバズワードのようにマーケティング用語として使うのではなく、お客様のIT運用チームがAIにまつわる雑音をはねのけ、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームの定量化可能な具体的なメリットを体感できるようにサポートすることに、重きを置くようになっています。 以下では、AIウォッシングを行っている競合企業の間の重要な機能的な相違と、真のAIネイティブネットワーキングがもたらすことができるシンプルさ、生産性、パフォーマンスについて分析しています。 AIに関する事実と虚構の区別 すべてのAIが同じというわけではありません。実用的な真のインテリジェンスを提供せずに決まり文句を伝えるだけのソリューションもあります。そういうソリューションは予算の無駄使いであり、ユーザーを失望させるだけです。一方で、優れたネットワーキングエクスペリエンスをユーザーおよび運用担当者に同様に提供するという、新たな世界を実現するソリューションもあります。それにより、障害対応チケットが最大90%(ときにはそれ以上)減少し、OpEx(運用コスト)が85%削減されました。しかし、どのように見分ければよいのでしょうか。誇大広告のAIと実際のAIネイティブを区別するには、以下のような簡単な質問をいくつか、ご自身に問いかけてみることをお勧めします。 AIに透明性があるか? :ベンダーが提供するAIは説明可能なAIですか? また、AIを時間とともに継続的に改善していく仕組みを、そのベンダーは説明できていますか? 見ることができないものを信頼することはできません。 良質なデータが含まれているか? :また、そのデータの収集にどれくらいの時間がかかっていますか? 根本的に、最高のAIアプリケーションであっても、適切なデータが読み込まれていないのであれば、その機能は抜け殻状態にすぎません。 そのベンダーは自社のAIを使用しているか? :ベンダー自身が自社のAIソリューションを信頼せず、内部で使用していないとしたら、お客様がそれを信頼して使用する理由がありますか? もちろん、そんな理由はありません。ちなみに、当社は当社のAIを内部で使用しています。 実証結果はどこにあるか? :真のAIは成果によって評価されるものであり、単にマーケティングで使われる用語ではありません。また、誰かのAIの実験台になるような余裕は誰にもありません。さまざまなテストを経た実証済みのソリューションが、信頼できるソリューションです。そういうソリューションを見つけてください。 透明性による信頼の構築 信頼こそ、あらゆる企業がAIを採用するうえでの基盤であり、完全な透明性から信頼の構築は始まります。ジュニパーの説明可能なAIでは、ジュニパーのAIモデルを支えるロジックを公開しています。ジュニパーは、ジュニパーのAIを包括的、意図的、安全、ミッションドリブンなものにする中核のイノベーション原則に従っています。また、ジュニパーは収集したデータの内容、使用方法、安全確保の方法についてもオープンにしています。 ジュニパーのAIは、クローズドループフィードバックおよび強化学習を通じて、時間とともにその有効性を絶えず改善しています。10年を超えるAI開発とトレーニングにより、特定分野の深い専門知識を構築し、最重要のデータを決定できるようになりました。そしてジュニパーは、マイクロサービスクラウドアーキテクチャを提供するベンダーの1社であり、これによって迅速な処理と卓越したインサイトの提供を実現します。 最も重要な点として、ジュニパーはジュニパーが推奨していることを実践します。ジュニパーは、カスタマーサポートにおいて自社のAIOpsを積極的に活用している唯一のネットワーキングベンダーです。さきほどの文章をもう一度ご確認ください。ジュニパーのカスタマーサクセスチームは、ジュニパーがお客様に提供しているのと同じAIインサイトを日常的に活用しています。ジュニパーのデータサイエンスチームとカスタマーサクセスチームはDay 1より協働しており、共通するネットワーキングの課題を明確にし、人の手を介さずに問題を迅速に検知して解決できるAIツールを共同で開発しました。 AIで快適さを実現 AIに対する信頼が確立されれば、次のステップはAIアプリケーションによって快適さを培うことです。現実においてAIが提供する成果を体験すればするほど、このテクノロジーを採用し、効率性、生産性、価値を拡大するうえでこれに頼りたいと考えるようになります。 ここで明確にしておくと、AIにはAIが提供する成果に相当する価値しかありません。真のAIネイティブネットワーキングソリューションは、定量的に非効率性を低減し、生産性を高め、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。お客様の多くは、Mist

Atlantic Healthと、世界最大手のクイックサービス方式の某レストラン、オックスフォード大学、ServiceNowとの共通点は何でしょうか? それは、既存のネットワーキングプロバイダからジュニパーネットワークスに乗り換えたことです。 ジュニパーでは、AIデータセンターやMistを採用したキャンパス&ブランチネットワークなどの主要な分野での記録的な受注を獲得し、企業からの総受注額が前年と比べ驚異の28%上昇したことが明らかとなりました。 こうした企業がジュニパーへの乗り換えを進めている最大の理由は、ジュニパーのイノベーションのスピードにあります。日々のネットワーク運用をサポートするAIテクノロジーであるAI for Network(AIのためのネットワーク)を見てみましょう。 ジュニパーは2024年には、デジタルエクスペリエンスツインを実現したMarvis Minis、データセンター運用を簡素化するAIOps、セキュリティアシュランス、AIネイティブのWi-Fi 7など、独自の新機能で業界をリードしました。同様に、お客様が効率的にAIワークロードを構築、導入できるようサポートすることに注力したNetwork for AIソリューションも強化しました。業界初の800 Gbのスイッチとルーター、イーサネットに対するAIの最適化、統合セキュリティをリリースし、さらにお客様やパートナーが導入前にAIの構成をテスト、調整できる「Ops4AI」ラボを開設しました。AIを活用したAIのためのネットワークに関していえば、ジュニパーはクラウドプロバイダと通信事業者の双方に選ばれるばかりか、学校、小売店、病院、ホテルにおけるキャンパスおよびブランチに選ばれるプラットフォームとなりました。 2025年にはさらなるイノベーションが起こります。AIネイティブのメリットをさらに強化し、当社のプラットフォームに唯一無二の新製品をまもなく加える予定です。 このイノベーションの中心にあるのがMist AIであり、今では、キャンパスおよびブランチ、データセンター、WANルーティング、セキュリティなど、すべてのソリューション分野で使用されています。これらのソリューションのAIは、それぞれ異なる成熟段階にあり、ジュニパーではこれを自動運転による自動化の段階と呼んでいます。Mist AIテクノロジーへの取り組みにより、ジュニパーは完全自動運転の実現という最終目的に向けてポートフォリオ全体を進展させています。これが実現すると、クライアントからクラウドまで最高のエクスペリエンスがユーザーおよび運用担当者にもたらされます。 しかし、これは一朝一夕には達成できません。真のAIネイティブで最終的に自動運転のソリューションになるには、適切なインフラストラクチャから適切なデータを収集し、徹底的にロードテストを実施してネットワーク運用担当者に適切なインサイトとアクションを提供できるようになる必要があります。Mistは独立企業として、5年をかけてこの原則を無線LANに適用し、専用のAIネイティブハードウェアとマイクロサービスクラウドを活用することで、最終的にネットワーク運用コストを85%、ユーザーの障害対応チケットを90%削減するという素晴らしい成果を達成しています。買収の6年後には、ジュニパーはポートフォリオの他のすべての分野(現時点で有線アクセス、SD-WAN、NAC、データセンターネットワーク、エッジルーティングなど)に、同様のAIネイティブ機能を導入しました。結果として、ジュニパーは現在、業界唯一のMist AIドリブンの統合AIネイティブネットワーキングプラットフォームを有しています。Mistに匹敵する素晴らしいAIエンジンを迅速に導入できると冗談でもいえるベンダーはいないでしょう。もう迷う必要はありません。 自動化、インサイト、アシュランスをMist AIとともに提供できると確実にいえる企業は、一社しかありません。ジュニパーネットワークスです。 ジュニパーは、HPEとの提携に期待を寄せています。これにより、業界最高の安全なAIネイティブネットワークの実現に向けたイノベーションがさらに加速すると考えられるからです。先日、米国司法省によりこの取引成立の差し止めを求める申し立てが行われましたが、私たちは引き続きこの合併に取り組んでおり、この訴訟に勝利することを確信しています。 HPEのCEO、アントニオ・ネリによる2024年2月のブログ投稿:「HPEとジュニパーネットワークスの合併により、ネットワーキング業界は劇的に変化するでしょう。どちらかのポートフォリオから製品が失われるのではなく、このセクターでの選択肢がさらに拡大するからです」 このためにも、ジュニパーは引き続き、お客様とパートナーを最優先にすること、そしてサポート、サービス、製品ライフサイクルに関する契約内容と方針を遵守することをお約束いたします。ジュニパーは、Mist AIのように、お客様がこれまで行ってきた投資、そしてこれから行う投資を守ります。いつでも安心してジュニパーをご利用いただけます。 ジュニパーは、独自のイノベーションを提供し、投資を保護し、透明性を確保することをお約束します。そして何より、お客様に誠意をもって対応します。 皆様の変わらぬ信頼とパートナーシップに感謝申し上げます。

AIの時代において、デジタル変革が加速するなか拡張性、耐障害性、セキュリティの必要性がかつてないほど高まっています。それと同時に、ネットワークのダウンタイム、時間のかかるトラブルシューティング、サイロ化されたアーキテクチャ、手作業による導入の負担が、エンタープライズネットワークの管理をますます困難なものにしています。特に、サイトの拡張、デバイスやアプリケーションの追加、Wi-Fi 6E/7のサポートに対するニーズが急増している場合はなおさらです。 ジュニパーネットワークスのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、エンドユーザーと運用担当者双方のためにクライアントからクラウドまでネットワーク全体で卓越したエクスペリエンスを提供し、新たな業界の基準を打ち立てます。新しいEX4000スイッチシリーズのリリースは、次世代のAIネイティブスイッチングの幕開けです。かつてないほど多くの企業がAIOps、迅速な導入、事前対応型のトラブルシューティング、オープンAPI、Wi-Fi 7サポートを利用できるようになります。 クラウドの比類ない俊敏性と拡張性 EX4000シリーズはマイクロサービスクラウドアーキテクチャを介してJuniper™ Mist AIのクラウドネイティブ基盤上に構築されており、Day 0からDay 2+の運用に俊敏性、効率性、拡張性をもたらします。EX4000のレイヤー2およびレイヤー3の高速な起動時間と、ゼロタッチプロビジョニング(ZTP)、スイッチ設定のテンプレート化などのWired Assuranceによる自動化を組み合わせると、容易な導入、簡素化されたオンボーディング、高速なネットワークアップグレードが実現します。さらに機能を一切妥協することなくJunos® OSの機能をエッジまで拡張しているため、キャンパスおよびブランチへの導入の幅広い多様なユースケースにわたって、業界をリードするAIOpsを活用していただけます。これにより、次のようなことが可能です。 ネットワークサイト全体を容易に導入する 新しいロケーションをシームレスにオンボードする 運用を中断させることなくインフラストラクチャをアップグレードする 迅速に拡張できることは、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームの主な差別化要因の1つであり、EX4000はこの領域で有意義なイノベーションを目指すジュニパーの徹底した取り組みを示す一例です。 AIネイティブ運用による卓越したエクスペリエンス:有線SLE、ダイナミックパケットキャプチャ、Marvis デバイスやユーザーのエクスペリエンスについて詳細なインサイトをお求めですか? 効果的にネットワークを最新化し、トラブルシューティングを事前対応で、効率的に行いたいとお考えですか? ジュニパーはWired AssuranceによるAIネイティブの運用により、新しいタイプの事前対応型トラブルシューティングを可能にします。これにより、お客様とIT運用チームは貴重な時間を節約し、大幅なコスト削減を成し遂げ、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす前に問題を特定して修正できるようになります。ご自身で実際にご確認ください。ここからは、ジュニパーがどのようにしてこれらすべてを実現するのかを詳しく紹介します。 有線SLEによる事前対応型の最適化 比類のない可視化により、有線サービスレベル期待値(SLE)はネットワークのパフォーマンスと信頼性の強化につながります。接続前と接続後のパフォーマンスメトリックが1つのダッシュボードに統合されているため、成功した接続や認証時間をユーザーが簡単に追跡できるほか、スループットを測定し、STPループや接続後のインターフェイスエラーなどの問題を検知できます。異常を事前に特定することにより、リスクがビジネス継続性の妨げとなる前に緩和し、ネットワークの稼働時間とパフォーマンスの信頼性を高めることができます。 ジュニパーのAIネイティブ運用の力をより詳しく知っていただくために、エンタープライズネットワークを管理、運用、拡張する方法に革命をもたらす有線SLEの例をいくつか紹介します。 スイッチの帯域幅SLEにより、混雑ボトルネックをリアルタイムで検知する スループットSLEにより、ネットワークのスループットを監視し、スローダウンを防ぐ DHCP、認証、RADIUS用の分類インサイトにより、トラブルシューティングを簡素化する 高度なスイッチの健全性SLEメトリックにより、リソースの利用を最適化する ダイナミックパケットキャプチャによる迅速なトラブルシューティング

はじめに クラウドネイティブのテクノロジーやKubernetesを企業に導入すると、インフラストラクチャのセキュリティ対策が飛躍的に複雑化します。従来のネットワークセキュリティソリューションでは、コンテナ化された環境というダイナミックな性質に対応するのに苦労することが少なくありません。 課題 東西トラフィックのリスク:マイクロサービスアーキテクチャでは、クラスター内のサービス間の通信(東西トラフィック)が大きなセキュリティリスクとなります。 環境の急速な変化:Kubernetesクラスターはきわめてダイナミックなため、従来のセキュリティ対策を導入、維持することが困難です。 複雑なネットワーク構成:Kubernetesでネットワークセキュリティポリシーを構成するのは容易ではなく、ミスが発生しがちです。 解決策:cSRXおよびSUSE Rancher ジュニパーのcSRXおよびSUSE Rancherを導入すると、こうした課題に効率的に対処しつつ、クラウドネイティブインフラストラクチャのセキュリティを向上できます。 仕組み 1 . cSRXによるマイクロセグメンテーション a. きめ細かい制御:cSRXにより、コンテナレベルできめ細かいセキュリティポリシーを定義しワークロードを分離して、リテラルムーブメントを制限できます。 b. 高度なセキュリティ機能:ファイアウォール、侵入防御、アプリケーションセキュリティなど、包括的なセキュリティサービススイートでアプリケーションを保護します。 c. ダイナミックな対応:cSRXは、Kubernetes環境での変化に自動的に対応するため、継続的な保護が保証されます。 2. SUSE Rancherによる管理の簡素化

ジュニパーのポートフォリオを利用してデータセンターネットワークを構築すれば、コストを削減できます。ジュニパーでは、ジュニパーを採用するか、または他のベンダーにするかを検討されているお客様のために、数多くの財務モデルを作成しています。ジュニパーは確かに、こうしたビジネスケースを常に勝ち取っているというわけではありませんが、おおかたは勝ち取っています。本ブログでは、その理由を説明します。 コスト削減の可能性の概略を理解していただくために、ジュニパーのオンラインデータセンターTCO計算ツールについて少し説明します。これにより、ジュニパーがお客様のために何ができるかについておわかりいただけると思います。より深くご理解いただくには、お客様のデータセンター環境に合わせてカスタマイズされた財務モデルの作成を、ジュニパーの担当アカウントチームにご依頼ください。お客様のデータセンターの運用と経済性を把握するうえで、その詳細な財務モデルを構築する以上に優れた方法はありません。とりわけ、ジュニパーはお客様のために財務モデルを構築し、詳しく説明いたします。財務モデルの構築には、数百社のお客様にサービスを提供してきた当社の長年の経験を活用します。それでは、データセンターネットワークのコストを決める要素それぞれについてご説明します。 CapEx(設備投資) ジュニパーでは、データセンターを運用している会社のコストを、CapEx(設備投資)とOpEx(事業運営費)という2つのカテゴリーに分けています。CapExは非常にシンプルです。お客様にとってのCapExは、スイッチ購入費と、スイッチおよび全ファブリックを管理するために必要なソフトウェア購入費のイニシャルコストです(永続ライセンスは多くの場合CapExと見なされるのに対し、サブスクリプションライセンスはOpExと見なされます。ジュニパーは両方をご用意しています)。実のところ、様々なベンダーがリリースしている数多くのスイッチングハードウェアにおける機能面の差はそれほどありません。エンジニアリングチームと運用チームは、最終的にベンダーを選定し、購買部門に伝えます。購買部門はできる限りコストを削減するためにそのベンダーと値引き交渉します。 ただし、ハードウェアに関して有意な点がジュニパーにはあります。競合他社とは異なり、当社にはシリコンの多様性という戦略があります。スイッチとルーターのジュニパーの包括的ポートフォリオは、Broadcom社のシリコンをベースにしていますが、自社独自のASICの設計も行っています。ジュニパーのPTXラインは、Juniper Expressシリコンがベースで、世界各地の数多くのデータセンターで採用されています。ジュニパーのMXラインは、Juniper Trioシリコンがベースで、WAN(サービスプロバイダの広域通信網)の主力となっています。ただし、MXは多くのデータセンターで利用されているものの、特にDCI(データセンターの相互接続)ユースケースで利用されています。ジュニパーのスイッチのEXラインは、ジュニパーのカスタムシリコンも使用しており、キャンパスおよびブランチ環境でよく利用されていますが、世界各地の数多くのデータセンターでも採用されています。最後に、ジュニパーのQFXポートフォリオはBroadcom社のシリコンがベースです。 ジュニパーの競合他社の多くは、Broadcom社のシリコンまたは自社のカスタムシリコンを全面的に採用しています。ジュニパーがシリコンの多様性に重きを置くということは、戦略レベル(サプライチェーンの選択肢が多い)および戦術レベル(ASICの多彩なポートフォリオで多様なユースケースに対応可能)の両方において、お客様にとって柔軟性があることを意味します。 データセンターネットワークに関するジュニパーの主な差別化要因は、当社のソフトウェアにあり、オンボックスソフトウェア(Junos® OS)とオフボックスソフトウェア(Juniper® Apstra® – データセンターファブリック管理や自動化ソリューション)で構成されています。特に、ジュニパーのソフトウェアの価値は、お客様の運用コストを削減する点にあります。これについては後ほど説明します。 OpEx(事業運営費) OpExは本質的に継続的に発生するコストであり、その算出は、設備投資の算出より少し複雑です。これについて説明しましょう。データセンターを運営するコストは、データセンターのインフラ購入のイニシャルコストに比べかなり高額です。データセンターの機器を新規導入するに先立ち、運用を簡素化することを真剣に検討しないと、大変なことになる可能性があります。 まず、関連するOpEx、特にハードウェアに関連する運用コスト(電力、スペース、冷却)について考えてみましょう。スイッチを設置するにはスペースが必要で、電力も消費しますが、それに加えてオーバーヒートしないように冷却するための追加電力も必要となります。サポートやメンテナンスもまたOpExの要素ですが、ジュニパーでは多くの場合これらの要素を分析から除外しています。ベンダーが異なってもサポートコストに大差ないと考えているためです。 スペースの計算は非常にシンプルです。ジュニパーでは、データセンターの不動産コストの平均を使用しています。平方フィート(または平方メートル)あたりのドル単位(またはユーロ単位など)で表します。スイッチのポートおよび帯域幅の密度は、 お客様がどれだけ必要としているかによって異なります。これにより、スイッチに使用するスペースが決まります。「プラットホームの速度」が高い(つまり、最新の汎用シリコンおよびカスタムシリコンに遅れをとらない)ジュニパーのようなベンダーは、ポート密度の点で優れているため、設置スペースが少なくて済みます。ハードウェアプラットホームのイノベーション競争についていけないベンダーでは、設置スペースを多くとらなければならず、コストが増えます。 環境に優しい持続可能性 環境に優しいということは、コスト削減も意味することが少なくありません。スイッチが直接消費する電力の計算は簡単です。ハードウェアのデータシートで消費電力(ワット数)を確認します。ベンダーを比較する際は、同一条件で比較します。製品の説明書を参照します。ベンダーによっては消費電力の表示方法が異なります。スイッチのベンダーが異なっても同じシリコンを使用していれば、消費電力はほぼ同じはずです。大きく異なっているように見える場合は、データシートの妥当性を疑います。ルーターまたはスイッチの消費電力は最終的に、使用されているASICによって決まるからです。 スイッチを稼働させるための総費用を算出するには、スイッチを動作させるために必要な直接的な電力に加え、スイッチを冷却するために必要な電力も考慮する必要があります。PUE(電力使用効率)は、データセンターのエネルギー効率を評価するために使用する重要な指標です。PUEは、施設の総電力消費量と、IT機器が消費する電力消費量の比率(PUE = 施設の総電力消費量 ÷ IT機器の電力消費量)で表されます。 古いデータセンターのPUEは、1.5を上回ることが少なくありません。新しい最先端のデータセンターのPUEは1.3に近づいています。PUE 1は理論上の最大値です。新しいデータセンターが着工されるごとに、ジュニパーはこの値に徐々に近づいています。つまりPUEが1.5の場合、スイッチの冷却(および照明など、データセンターの他の電力 )に電力が50%余分に必要ということになります。新しい大型のAIトレーニングクラスターの登場により、電力が急速に設計上の制限になりつつあります。液冷といった革新的な技術により、PUEの数値は継続的に下がっていくことでしょう。 電力を消費する製品から直接排出されるのが炭素です。ジュニパーの多くのお客様は、炭素排出量を重視するようになっています。多くの国では、炭素排出量取引プログラムを実施しており、コストが増大する要因(カーボンクレジットの購入)となっていますが、データセンターの運用にとっての新たな収益源(カーボンクレジットの販売)にもなり得ます。 ジュニパーネットワークスの炭素排出量計算ツールの例

ジュニパーは先日、高等教育機関でネットワーキングに携わる革新的なリーダーたちが参加する素晴らしいサミットイベントを開催しました。 このJuniper Networks Global Higher Education Summitでは、業界のリーダーとジュニパーのエキスパートが教育分野におけるデジタル変革に関連する知見、課題、革新的なソリューションを共有できるよう、包括的なプラットフォームを提供しました。 高等教育のITネットワークにおいて、信頼性、シンプルさ、安全な接続性は大学生や教職員へ革新的なサービスとエクスペリエンスを提供する基盤となります。昨今では、ネットワーキングにおけるAIの活用と、それによる教育機関にとっての潜在的なメリットについて関心が大きく高まっています。 依然として残る新型コロナウイルスの影響 今ではコロナ禍は遠い記憶のように感じるかもしれませんが、英国教育機関からの参加者は2人とも、あの日々があったからこそ、ユーザーエクスペリエンスについて新たな視点で考えるようになったと語りました。また、新たな持続可能性の重視など、新しいアプリケーションと要件の変化に関するサポートにおいて、ネットワークインフラストラクチャが革命的な飛躍を遂げたことも振り返っています。 レディング大学の運営責任者ケビン・モーティマー氏は、ITインフラストラクチャ運用管理の体験をお話ししていただきました。ケビン氏は過去のIT投資が不十分だったことによる技術的負債がもたらす課題について率直に認め、「新型コロナウイルス以降の私の仕事は非常に困難なものでした。数多くの技術的負債を引き継いでいましたから」と述べています。 プリマス大学のIT製品開発担当シニアインフラストラクチャアーキテクトであるアレックス・イスラエル氏も自身の見解を語りました。技術インフラストラクチャが持つ広範な効果について「Wi-Fiだけの話ではありません。スタッフ、教職員、学生のネットワークエクスペリエンスについても考えるべきです」と強調しています。この言葉は、インフラストラクチャそのものだけではなく、テクノロジーが全体に与える影響に目を向けることの重要性を示しています。プリマス大学のアレックス氏が「学生たちは照明の改善よりもWi-Fiを求めるだろう」と述べているこちらのビデオをぜひご覧ください(英語)。 ジュニパー製品でデジタル変革が容易に このサミットではキャンパスのアプリケーションについても議論が行われました。例えば、キャンパスの案内や、持続可能性を考慮したHVACシステムとの統合に加え、新しいテクノロジーへの移行時、Ciscoからジュニパーへの移行時に必要なスタッフのスキルセットの見直しと、トレーニングへの投資の必要性も取り上げられています。 特に議論の中心となっていたのは、組織のエクスペリエンス、学生向けアプリケーション、キャンパスのエンゲージメントを強化するためのアプリケーションの変革でした。これにより、すべての関係者にとってよりシームレスで魅力的なエクスペリエンスを提供することを目指して、プロセスの革新とデジタル化を継続して取り組むことが強調されました。 さらに、レガシーネットワークからAIネイティブネットワーキングへの移行についても深く掘り下げ、データを活用して運用とエクスペリエンスの両方を向上させる方法について議論しました。一部の講演者やゲストは、現代の教育におけるニーズに応えるためのネットワークの移行やアップグレードする方法についての知見、これらの変化をどのように乗り切ったかについての実例を交えて共有しました。 テキサス大学ダラス校、最高技術責任者のブライアン・ドーティー氏は、研究を重視する同校がキャンパス内すべての建物を100ギガビットで接続することを目標に、どのようにしてネットワーキングの刷新を始めたかについて語りました。彼のキャンパスではレガシー機器が度々ボトルネックとなり、テクノロジーに精通した学生たちはRedditなどのソーシャルメディアでその不満を訴えていました。 「Juniper Mist™でアップグレードを完了し、アクセスレイヤーを整備すると、それまでソーシャルメディアに投稿されていた学生からの不満などは何も投稿されなくなりました」とドーティー氏は述べています。 Marvisが問題を数分で解決 プリマス大学のアレックスも印象的な逸話を紹介してくれました。彼の大学では、新しい設備を設置するのは夏期休暇など授業が行われない合間であることが多く、彼がチームと協力してキャンパスに新しいプリンターとドアのアクセス装置を設置している際、特定できないエラーに直面していました。しかし、ジュニパーの仮想ネットワークアシスタントMarvis™のサポートで問題を明確にし、特定のサーバーの再起動によって問題が解決できることを突き止めたのです。 「以前なら、この問題を解決するのに何時間もかかっていたと思います」と彼は述べました。「時間が経つにつれて、信頼感はますます高まっています。Mist Cloudのマイクロサービスには非常に満足しています」 頭痛の種から驚きのエクスペリエンスへ ジュニパーの戦略について多くの方から評価をいただけて光栄に思います。Juniper Networks Global Higher Education Summitは、業界の専門家とアイデアを交換し、ベストプラクティスを共有し、高等教育のITインフラストラクチャにおけるイノベーションを促進する、コラボレーションと知見に富むプラットフォームとなりました。