キャンパスやブランチの全体にわたってダイナミックなネットワーキングのニーズを管理する作業は、極めて複雑であり時間もかかります。しかし、もはやそのような苦労をする必要はありません。ジュニパーのVNA(仮想ネットワークアシスタント)である「Marvis™」を利用すると、Juniper Mist™環境全体にわたって、各分野に固有のデータセットと9年以上をかけて蓄積されたデータサイエンスの専門知識が提供され、ネットワーク運用を簡素化できます。そして今週、ジュニパーは有線および無線向けの革新的な強化機能を新たに導入して、Marvisの能力をさらに高めました。 Marvis VNAの機能がさらに向上 Marvisでは、他にもいくつか独自の機能がありますが、代表的な例として、事前対応を可能にする有線、無線、WAN向けの実用的なインサイト、Self-Driving Network運用、対話型インターフェイスなどを利用できます。MarvisはジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームのコアコンポーネントであり、キャンパスやブランチからデータセンターに至る全体にわたって、定量化可能なメリットを提供します。Juniper Mistを利用することでOpExを最大85%削減し、障害対応チケットを最大90%減らせるなど、そうしたメリットの中核を成すのがMarvisです。 この1月に、ジュニパーは無線向けのMarvis Minisをリリースすることで、最初のレベルアップを図りました。この製品は、史上初の統合された常時稼働のデジタルエクスペリエンスツインです。Minisはユーザーエクスペリエンスをシミュレーションして潜在的な問題を特定するため、ユーザーがそうした問題に遭遇して障害チケットを送信する必要が出てくる前に、IT部門が対処できます。このような事前対応型のアプローチでトラブルシューティングを実施できるため、ユーザーやIT部門の貴重な時間を節約できてネットワークパフォーマンスを向上できるばかりか、大幅なコスト削減にもつながります。 本日ジュニパーは、Marvisの有線および無線向けの革新的な一連の新機能について発表しました。これらの機能によって、すでに紹介したMarvisの能力がさらに向上します。Minisを有線の分野にまで拡張し、新たな有線向けのアクションを追加したことに加えて、コラボレーションアプリケーションのエクスペリエンスの可視性と分析性能を向上させました。その仕組みについて、またそれが日常的なネットワーキング業務においてどのような意味を持つのかについて詳しくは、以下の各項目をご確認ください。 有線向けのMarvis Minisが優れたユーザーエクスペリエンスを確保 ジュニパーは特に、Marvis Minisの能力が有線ネットワークにまで拡張されたことに深い満足を覚えています。1月後半にリリースされてから数か月のうちに、Marvis Minisのサポートによって無線の接続前のMarvisアクションの12%が検出されました。その際、ネットワーク上にユーザーが接続している必要はありませんでした。有線向けのMarvis Minisを利用すると、ユーザーやデバイスが接続されていなくても有線の認証の問題を診断できるため、Marvisを活用してネットワークを事前対応で運用きるようになります。また、無線におけるMarvis Minisと同様に、追加のネットワークセンサーやエージェントは必要ありません。 図1:新しいスイッチの認証の状況が表示されているMarvis Minisのダッシュボード コラボレーションアプリケーションのパフォーマンス低下が「発生する前」に対応 ビデオ会議での問題の発生は、ユーザーにとってもIT運用担当者にとっても、絶え間のないイライラの原因となっています。会議の流れが中断し、業務生産性が低下するうえ、数えきれないほどの障害チケットに対応しなければならなくなります。エクスペリエンスの悪化の原因を把握してこれを解決するのは常に困難で、場合によっては不可能です。原因はクライアントなのか、ネットワークなのか、アプリケーションなのか。通常、簡単に答えは得られません。 昨年、ジュニパーはMistとZoomの統合を発表しました。その結果、ITチームは根本的原因を迅速に特定して、ITチケットの解決を早められるようになりました。また、Marvis Application Experience Insightsの導入により、ZoomおよびMicrosoft® Teamsの両方を対象にした、さらに詳細なAIネイティブのサポートが提供されるようになっています。Marvis Application Experience Insightsでは、ShapelyのデータサイエンスモデルにZoomとTeamsをサポートするジュニパーの継続的なユーザーエクスペリエンス学習を統合することで、アプリケーションパフォーマンスの詳細が提示されます。これにより、WAN、無線、クライアントのいずれにおいても、潜在的なユーザーエクスペリエンスの問題の正確な根本原因分析が可能になります。AP、クライアント、機能ランキングのディストリビューションがリスト表示された、直観的に閲覧できる画面により、事前に問題に対応してコラボレーションアプリケーションの最適なパフォーマンスを確保することが容易にできます。これにより、優れたユーザーエクスペリエンスが提供されると考えています。 図2:Marvis
エクスペリエンスファーストネットワーキングを通じてインテントを提供するための新しいアプローチであり、必要なあらゆるものが1つにまとまっています。所要時間、作業量、エラーを削減して、耐障害性と顧客満足度を向上させます。 完璧なネットワークパフォーマンスの維持に、深い専門知識と豊富な予算は不要 独自のトランスポートネットワークを管理している運用担当者にとって有益な情報をご紹介します。ジュニパーは本日、刷新したJuniper Paragon Automationをリリースします。この製品は、さまざまなユースケースに対応します。AI対応の自動化を活用することで、高性能なWANの管理に要する時間、作業、コストを削減できるように設計されています。 このブログでは、まったく新しいユースケースであるインテントベースのサービスオーケストレーションについて詳しく紹介します。Juniper Paragon Automationによるインテントベースのサービスオーケストレーションを利用すると、他に類のないほどの成功を成し遂げられると自信を持つことができます。 ネットワークインフラストラクチャ全体にサービスを導入して管理することは、困難な作業です。トラフィックの量は急増し、ユースケースは多岐にわたります。プログラム可能であることは、さまざまな可能性に対応できる一方で、非常に複雑になることも意味します。そして、従来の手法とツールを用いる場合、通常は両者をつなぎ合わせ、大幅にカスタマイズすることが多いため、運用チームが十分に準備しておくことはできません。Uptime Instituteによると、ネットワークの問題に起因する主要な停止の45%は「構成または変更管理の失敗」が原因とされていますが、こうした事態が起こる理由はそこにあります。[1] いってみれば、マニュアルのギアを搭載しパワーステアリングをオフにしたF1™カーに乗り込み、事故を起こさずにサーキットを走行させようとするようなものです。 たとえば、ジュニパーのエクスペリエンスファーストネットワーキングアプローチをインテントベースネットワーク構築の長年の課題に応用すると、状況は一夜にして一変します。重要なのは機能だけではありません。共通のプラットフォームを基盤にしてこれらの機能を組み合わせたことが、ジュニパーのソリューションを際立たせています。 ネットワークサービスを正しい仕様のとおりに完璧に導入できるとしたらどうでしょうか。つまり、F1のピットと同じように変更を迅速に行い、条件の変更に応じてサービス提供をリアルタイムで推進し、ユーザーが気づく前に問題を回避することができるとしたらどうでしょうか。次のようなことを想像してみてください。 数週間または数か月を要していたサービスインスタンス化の所要時間を数時間に短縮 主要なネットワーク停止の人的エラーに起因する45%の大半を回避 未検知の問題の60%を顧客から報告が出される前に排除[2] イノベーションを推進するインテントの潜在能力 今日ではネットワークは極めて多様に構成できますが、それはまったく同じサービスの設計方法が無数に存在するということです。これは問題といえます。サービスの作り直し、変更、トラブルシューティングの際に、まず設計方法を知る必要があるためです。多くの場合、この知識は数人のエキスパートの頭の中にしまわれています。モデルベースのサービスでは、このような専門知識を解放し、標準モデルでコード化されています。そのため、エキスパートは価値の創造とユーザーエクスペリエンスの向上に集中できます。 主要な3つの機能を1つの固有のソリューションに統合することで、俊敏性、パフォーマンス、効率性が向上 こうしたメリットは、3つの主要な構成要素を独自に組み合わせることで得られます。その構成要素は、単一のAIネイティブネットワーキングプラットフォームからJuniper Paragonによってのみ提供されます。その3つの要素とは、柔軟性の高いモデルベースのインテント設計、自動化されたプロビジョニング/検証/アクティブアシュアランス、および統合されたクローズドループ自動化です。 インテントによる俊敏性の推進(Day 0):俊敏性と将来性を考慮した柔軟性の高いモデルベースのインテント設計です。数か月を要するカスタマイズプロジェクトが不要になります。 ジュニパーのソリューションには、L3VPN、L2VPNなど、標準に沿った検証済みサービスモデル[3]が付属しており、指定されたビジネスインテントの遂行に必要なネットワークリソースと構成を決定して割り当てることができます。このため、従来は数か月を要していたサービス設計を数時間で完了することができ、しかも完全に反復可能なため、人の介入は一切必要ありません。 ビジネスインテント(求められているロケーション、スピード、スループット、遅延、信頼性など)に限らず、Juniper Paragonはその他のあらゆる機能を提供します。使用可能なリソースの特定や、必要とされる構成、検証テスト、パフォーマンスモニタリングルーチンの定義を行います。 これらのモデルの設定とカスタマイズを自分で行うことで、独自のビジネス目標を満たすようにサービスを調整できます。あるいは、独自のサービスモデルを構築することもできます。モデルベース設計自体から論理的に分離された、基盤となるオーケストレーションエンジンのカスタマイズにコストと時間をかける必要はありません。 サービスは稼働するとインベントリの一部になります。変更のたびに作業を繰り返す必要はなく、インスタンスを取り出して必要なパラメーターを調整するだけで終了です。変更と変更者に関して完全な監査証跡が得られるため、ラップトップを開いてサービス変更の記録を探す必要はありません。 インテントによるパフォーマンスの推進(Day 1):
「3」はマジックナンバー! Gartnerの2024年度「Gartner Magic Quadrant for Indoor Location Services」で、ジュニパーネットワークスが3回連続でリーダーの1社に位置づけられたことをお知らせいたします。この評価は、「ビジョンの完全性」および「実行能力」に対してGartnerが定めた基準に基づくものです。 歴史的に見て3という数字には特別な意味があり、常に「公認」という意味を強力に示す数字と考えます。当社にとって今年の評価は特に喜ばしいものです。ジュニパーの長年の懸命な取り組みや絶え間ないイノベーション、優れたデジタルエクスペリエンスをお客様に届ける能力が真に実証されたと信じています。 このMagic Quadrantでリーダーに位置づけられたことは、1つの明白な事実を示していると私たちは確信しています。それは、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームが、事業部門の屋内位置情報を利用するユーザーとネットワークのITニーズの両方にとって不可欠な機能を提供しているということです。また、ジュニパーが2024年度「Gartner Magic Quadrant for Enterprise Wired & Wireless LAN Infrastructure」でもリーダーの1社に位置づけられたという事実は、ネットワーキングに対するジュニパーのエクスペリエンスファーストのアプローチが、セキュアな接続性や実用的なインサイトだけでなく、市場で求められる急増する価値を提供しているということの証明であると考えられます。ジュニパーネットワークスは、2024年度の「Magic Quadrant for Indoor Location Services」と2024年度の「Magic Quadrant for Enterprise Wired and
貴社はネットワークの複雑さを緩和するためにAIや自動化を導入されていますか? もし導入されていないのであれば、今がそのベストタイミングであることが最新の調査からわかります。 ESG(Enterprise Strategy Group)は最近、ネットワークインフラストラクチャ運用におけるAIOpsの現在の役割についてインサイトを得るため、米国とカナダでネットワークのAIと自動化のテクノロジーやプロセスに関わっている362人のネットワークプロフェッショナルを対象に調査を実施しました。その結果は公開されており、eBook 『ネットワークインフラストラクチャ運用におけるAIOpsの役割』でご確認いただけます。 ESGは特に、以下の点について理解を深めようとしました。 成熟したAIOpsが最新のネットワーク環境を管理する企業の能力に与える影響 ネットワーク環境におけるAI(人工知能)やML(機械学習)と自動化の現在の導入レベルとユースケース AIの導入と成熟度のさまざまな段階で、企業が得るメリット インサイト#1:AIOpsは着実に普及している ネットワーク運用のためのAI、つまりAIOpsは、あらゆる規模の企業に浸透しつつあります。このような企業は、ネットワーク環境でAIを活用するプロセス数が増えていると回答しています。この調査により、特定の企業がAIを導入してからの期間の長さと、活用しているプロセス数の間に直接的な相関関係があることが判明しました。 3年以上AIを使用している企業の半数以上が、41%以上のプロセスでAIを活用している ジュニパーのお客様は現在、Juniper MistソリューションでAIOpsのメリットを得ることができます。すなわち、このソリューションではお客様独自のネットワーク環境について学習が行われるため、ネットワーク運用を効率化できます。 インサイト#2:完全に自動化された修復が増えている AIによるインテリジェンスは、アラートを提供するために使用することもできますが、推奨ソリューションの提供や自動修正の直接的な推進に使用されるほうが、企業にとって大きな価値となります。 ESGの調査結果を見ると、自動化やAIの環境が成熟している企業は完全自動化の段階にある傾向が高く、そのテクノロジーに対する満足度が高まり、文化的なハードルの克服とその価値の認識が進んでいることがわかります。 33%は、ネットワークAIおよび自動化ソフトウェアをアラートに使用しているが、分析や是正措置は完全に手動制御のままである 38%は、同ソフトウェアをアラートや推奨エンジンとして使用しているが、推奨事項の実装や実行は自力で対処している 回答者の29%は、完全に自動化された自律的な形でネットワークAIおよび自動化のソフトウェアを活用することは良いことだと考えている 説明可能なAI(XAI)の信頼性と透明性により、企業は完全自立型のAIを安心して導入できるようになってきています。 インサイト#3:ネットワークAIの導入は広範なユースケースに及んでいる 企業はますます、AIを活用してネットワークとセキュリティの両方で迅速に異常を特定し、自動的にとまではいかなくても事前対応で対処ができるようになっています。その他にも、ネットワークの計画、保守、拡張などのユースケースで役立てられています。さらに、AIと自動化の使用により、次第に自己修復型ネットワークが可能になり始めています。 ネットワーク環境でのAIの推進要因となっているユースケースを、回答者の割合別に示します。 40% – ネットワークパフォーマンスの最適化 38% –
絶えず変化する高等教育機関におけるAI(人工知能)を取り巻く状況の中、ワイオミング大学はAIのイノベーションの最前線での活動を続けています。最先端のテクノロジーと、ジュニパーネットワークスのデータセンターファブリックを活用したAIクラスターを立ち上げ、NVIDIAのGPU(グラフィックスプロセッシングユニット)の相互接続によって研究と発見のペースを加速させています。 AIクラスターは、従来のデータセンターとは異なります。最終出力を支えるエンジンはやはりコンピューティングリソースですが、大半のAIデータセンターで利用されているのはGPUであって、より一般的なCPU(中央処理装置)ではありません。NVIDIAの超高速のGPUは市場をリードしています。しかし、AIトレーニングでは超並列処理の問題があり、いかにワークロードを分割して分散されたGPUサーバーに送信するかが重要です。そのため、効率的で経済的なプロセスのためにネットワークが不可欠です。 新しいクラスターの設計に際し、同大学は、コンピューティングリソースの相互接続においてRoCE v2(RDMA over converged Ethernet version 2)に主要な役割を与えることを決定しました。新しいAIクラスターなどの高性能コンピューティング環境では、ジュニパーのAIクラスターエンジニアと相談したうえで、ジュニパーのQFXシリーズイーサネットスイッチを採用することに決めました。信頼性に優れていることがその理由です。QFXシリーズスイッチは、AIアプリケーション固有の特性を処理するための輻輳管理、ロードバランシングや高帯域幅に最適化されたRoCE v2をサポートしています。加えて、AIクラスターのノード間の通信をシームレスに行えるようにするため、研究者はネットワークのボトルネックやGPU使用率に気を取られることなく、AIの境界を押し広げる作業に集中できるようになります。 ジュニパーのQFXファブリックによるAI革命の推進 ワイオミング大学のAIクラスターの心臓部であるNVIDIA H100 GPUは、比類のない計算能力と効率性を発揮します。このGPUのおかげで大学の研究者は、ディープラーニングアルゴリズムの高速化やデータ分析作業に要する時間の短縮など、複雑なAIの課題に取り組み、卓越した実績を上げて拡張を進め、最終的には優れたユーザーエクスペリエンスを実現しています。 「ジュニパーはワイオミング大学との協業を素晴らしいことだと考えています。AIのイノベーションを前進させ、世界中の組織にとってAIデータセンターの導入が簡単かつ迅速で経済的なものになるようにすることを目指しています」と、ジュニパーネットワークスのデータセンター製品担当GVP、マンスール・カラムは述べています。 ジュニパーは、インテントベースネットワーク構築、AIOps、800 Gbイーサネットにより、お客様のAIデータセンターネットワークのライフサイクル全体の管理をサポートします。イーサネットやジュニパーのApstraデータセンターファブリック自動化ソフトウェアなどのオープンテクノロジーは、ベンダーロックインを解消し、業界のエコシステムを活用したコストの引き下げやイノベーションの推進を実現し、AIトレーニング、推論、ストレージ、管理ネットワークの全体で共通のネットワーク運用を行うことを可能にします。厳密に事前テストを実施したValidated Design(検証済み設計)では、お客様が安全なデータセンターインフラストラクチャを独自に展開するための、エンドツーエンドのブループリントを得ることができます。詳細については、AIデータセンターソリューションについての弊社Webサイトをご覧ください。
Mistを手掛ける前のことですが、私は大手小売企業のお客様の何人かと話をしているときに、こんなことを言われました。「ボブ、当社がこのネットワークでビジネスクリティカルなアプリを運用するとして、このコントローラはクラッシュすることはないという保証してもらう必要がある。それに、年に2回以上はソフトウェアをリリースしてもらえることも。そして何よりも重要なこととして、ユーザーが接続したときに必ず最高のエクスペリエンスを提供することだ」 私はパラダイムが変わりつつあることを実感しました。単にお客様がネットワークデバイスを管理するのをサポートするのではなく、お客様がユーザーエクスペリエンスを高めるのをサポートしなければならないのだと。クラウドAIのビジネスチャンスが到来したことは明らかでした。 そこで、私はCiscoを退職して新しい会社をスタートする決心をしました。AIネイティブネットワークを構築するには、リアルタイムでデータを処理できるリアルタイムのクラウドソリューションが基盤として必要になるはずで、レガシーシステムを使うつもりはありませんでした。加えて、クラウドにソフトウェアを配置するということは、マイクロサービスソフトウェアアーキテクチャを構築する必要があるということであり、そういう意味でも白紙の状態からスタートする必要がありました。 AIネイティブとAIドリブンの違い 私はこれまで時間をかけて、AIネイティブとAIドリブンはどう違うのかを考え抜いてきました。以下が私の考えです。本質的に、AIネイティブとは、クラウドAIの性能をリアルタイムで活用するために構築された基盤がベースがベースとなり、AIは最初から全体の要素の一部となります。AIドリブンはそうした基盤を取り入れ、その後にAIドリブンのエクスペリエンスを提供することです。 ジュニパーは最近、業界初のAIネイティブネットワーキングプラットフォームをリリースしましたが、Mist AIがその基盤として組み込まれています。7年の強化学習によるトレーニングを受けたこのプラットフォームにより、適切なデータ、適切なリアルタイムレスポンス、適切なインフラストラクチャが提供されます。そして、おそらく何よりも重要な点ですが、このAIネイティブネットワークはエンドユーザーとネットワーク運用担当者の両方のエクスぺリエンスを高めることに重点が置かれており、あらゆる接続があらゆるデバイス、ユーザー、アプリケーション、アセットにとって信頼性、測定性、安全性に優れていることが保証されています。 ジュニパーはまた、共通のマイクロサービスクラウドを持つ唯一のAIネイティブプラットフォームを提供します。単にソフトウェアをコントローラに導入してからコンテナまたはクラウドに移行するという方法はお勧めできません。この方法によって、ソフトウェアとネットワークの信頼性が向上することはありません。しかし、こうしたクラウドアーキテクチャへの移行に際して、ジュニパーはマイクロサービスアーキテクチャへの移行を実施しています。そうすれば基本的に隔週でダウンロードとリリースが可能なため、イノベーションのスピードアップにつながります。 ネットワークのための新たなAIの追加機能 ジュニパーはまた、Marvisに新たな強化機能が2つ加わったことも発表しました。1つ目がMarvis Minisです。ユーザーがネットワークに接続していないときでもMarvisに事前対応のネットワークインサイトを提供するデジタルツインとして機能します。真に革新的な機能です。これにより、エンドユーザーエクスペリエンスに影響が及ぶ前に、潜在的なあらゆるネットワークの問題を特定して解決できるようになります。Marvis Minisは基本的に、ネットワークに常駐する人工のユーザーであり、アクセスが集中する時間帯にネットワークに問題がないことを確認します。 2つ目の機能は、ジュニパーはそのミッションとして、クラウドAIとMarvisをエンタープライズポートフォリオ全体に、すなわち無線、スイッチ、ルートに拡張する取り組みを続けてきました。現在は、キャンパス、支社・支店、データセンターなどの異なるソリューションにMarvisを拡張する取り組みを進めています。これは、POSや搭乗券発券機能などのビジネスクリティカルなアプリケーションをプライベートデータセンターから実行しているお客様にとって、特に重要です。これらのアプリがダウンしたとき、IT部門は迅速に、これがキャンパスや支社・支店の問題なのか、データセンターの問題なのかを特定する必要があります。 以上のことはすべて、ITチームに大きな影響を及ぼします。過去20年間にIT部門がどのような進化を遂げてきたかを見てみると、CLIの時代からダッシュボードの時代へと移り変わり、現在は仮想アシスタント、LLM(大規模言語モデル)、そしてChatGPTの時代へと移っています。今後は、LLMと対話型インターフェイスのサポートによってITチームメンバーはさらに自然な形でネットワークとやり取りができるようになり、ITチームの効率と効果がさらに向上するでしょう。 ジュニパーがAIの力を活用して、こうした特定困難な問題をIT企業が発見できるようにサポートすることを考えるとワクワクします。現在、オンデマンドで視聴いただけるジュニパーのバーチャルイベント「AI-Native NOW」をぜひご覧になってください。 ジュニパーのAIエキスパートや業界をリードするお客様が一堂に会しており、AIに関してさまざまな啓発活動を行っている方の基調講演をお聞きいただけます。また、最近リリースされたAIネイティブネットワーキングプラットフォームについても、さまざまなデモをご覧いただき、その仕組み、詳細、開発理由などについて詳しく知ることができます。
カール・ルイスは1996年に開催されたオリンピックの走り幅跳びで連続4回の金メダルを獲得し、歴史に名を残しました。1960年代のボストン・セルティックスや、モントリオール・カナディアンズ、MLBにおける1952年のニューヨーク・ヤンキースなどの伝説的なチームは、4年以上連続してチャンピオンに輝きました。そしてジュニパーは、2024年度の「Gartner® Magic Quadrant™ for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure(エンタープライズ向け有線/無線LANインフラストラクチャ分野のマジック・クアドラント)」(2024年3月公開)において、4回連続でリーダーの1社に位置づけられました。これは、私たちの継続した努力と優れたソリューションが評価された証だと考えます。 最新の2024年度の「Gartner Magic Quadrant for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure」が発表され、4回連続でジュニパーネットワークスがリーダー・クアドラントに位置づけられました。それだけではなく、「ビジョンの完全性」および「実行能力」において全ベンダーの中で最も高い位置づけであるという評価は、3回連続です。ジュニパーがAIネイティブのクラウドベースソリューションを提供するベンダーであることを考えると、これはまさに偉業だとは思います。Juniper MistはITの新時代をリードしており、かつてないほどのシンプルさ、拡張性、インサイトをもたらすことで事前対応型の効率的なIT運用を実現しています。競合他社との差別化を図っているAIOpsの機能、強力なスイッチングポートフォリオ、およびネットワークセキュリティの高度化がジュニパーの推進力です。 図1:Gartner Magic Quadrant for Enterprise Wired and Wireless LAN
ユーザーエクスペリエンスを中心にしたイノベーションにおいて、すべての製品が同じように作られているわけではないという事実が明らかになっています。その証拠に、iPhoneのデビューは携帯電話業界の常識を書き換えただけでなく、テクノロジーの可能性に新たな基準を打ち立てました。こうした画期的な変革のスピリットは、最新のイノベーションを何度も生み出しているジュニパーネットワークスの活力となっています。 AI時代の800 GEネットワークに対する当社の取り組みは、業界にとって革命的です。それは主に持続可能性、パフォーマンス、自動化の3点においてです。ジュニパーの800 GEソリューションは、iPhoneのようにゲームチェンジャーとなるべく設計されています。つまり、800 GEネットワークにおいてユーザーエクスペリエンスとシンプルさの常識を書き換えます。 800 GEにとって持続可能性が重要であるのは、運用担当者が環境を意識したネットワークの必要に迫られているためです。比類のない効率性を大規模に実現するパフォーマンスは、ジュニパーが責任をもって提供すべきものであり、受け継がれてきたDNAです。自動化は最新化の柱であり、運用を合理化し、よりシンプルで予測性の高い運用を可能にします。 ジュニパーのPTX 800 GEルーティングソリューションは、最近発表された業界初のジュニパーAIネイティブネットワーキングプラットフォームの主要コンポーネントです。画期的なExpress 5シリコンを搭載した新しいPTX10002-36QDD固定型プラットフォームとPTX10000モジュラー型ラインカード(LC1301-36QD)は、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームの一部として、AIワークロード向けにデータセンターネットワークを拡張して変革するように設計されています。現在、800 GE PTXプラットフォームの画期的な機能は、さまざまなWANユースケース(コアとピアリングのロケーション、データセンターエッジと相互接続ネットワーク、クラウドメトロアグリゲーションなど)に対応します。800 GE以外にも、これらのルーターは統合を合理化して既存の環境にシームレスに導入でき、ブレークアウトの有無にかかわらず400 GEポート密度の倍増または高密度100 GEを提供します。 顧客のニーズに対応するサービスプロバイダやクラウドプロバイダ、エンタープライズ企業は、常に課題を抱えています。2028年までにインターネットトラフィックは3倍に増加し、クラウドとエッジのワークロードによってメトロネットワーク、DCI(データセンターの相互接続)、データセンターエッジのスループット要件が厳しくなります。また、新しいユースケースによってトラフィックがかつてないほど飛躍的に増加します。たとえば、生成AIはデータセンターネットワークの規模拡大と自動化を大きく促進します。ジュニパーのPTXソリューションは、AI時代以降の課題に対応するキャパシティとスケールに対応します。優れたパフォーマンス、持続可能性、エクスペリエンスファーストの自動化を実現し、汎用性を備え、ネットワークを次世代の収益エンジンに変革します。 800 GEネットワークに関するジュニパーのブループリント 持続可能なネットワーキングを再定義 ネットワークを進化させて従来よりも大量のトラフィックを転送できるようにすると、消費電力(そして関連コストと二酸化炭素排出量)は、すぐに手に負えない状況になります。AIトレーニングクラスター、DCI、ピアリングポイントなどの高トラフィックユースケースにおいては、可能な限りあらゆる点での運用コスト削減が不可欠です。 Juniper PTX 800 GEルーティングソリューションは、環境を意識した持続可能なネットワークを実現し、以下のマルチレイヤーにわたり競争力のある総所有コスト(TCO)を実現します。 持続可能なシリコン:新しいExpress 5シリコンは、ネットワークパフォーマンスのエネルギー効率をレベルアップさせます。前世代のExpress 4シリコンと比較して電力効率(ワット/Gbps)が49%向上しています。 持続可能なシステム:新しいPTXプラットフォームは、より少ないシリコンチップでより高い電力効率を実現する最適な設計です。エネルギー効率に優れたシャーシに、未使用時に電源が切れる転送エンジンなどの高度なJunos電力管理機能を搭載しています。たとえば、PTX10002-36QDDのキャパシティは、同じフットプリントの前世代プラットフォームの2倍です。前世代のExpress 4ベース固定型ルーターPTX10001と比較してワット/Gbpsが54%向上しています。
この30年間に、テクノロジーもビジネスも目覚ましい変革を遂げています。2000年以前を振り返ると、1 GHzのメモリを搭載したPCがニュースになり、ノートパソコンはまだ特別なもので、インターネットはダイヤルアップ接続でピーヒョロロと独特のハンドシェイク音を鳴らしながら接続して最大でも56 Kbpsがいいところでした。 それから非常にたくさんの大きな出来事によってテクノロジーの状況が一変し、その中で私もIBM、NetApp、Palo Altoなどの企業で実績を積んでキャリアを形成してきました。その間、ドットコム事業、eコマース、ソーシャルメディア、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モバイルが出現し、現在はAIが今日のテクノロジーにおいて、かつてないほど最大の変革的なムーブメントになっており、まさに爆発的な勢いで成長しています。そこで私はジュニパーネットワークスに引きつけられました。ジュニパーは、この急速に進化する機械知能とネットワーク自動化を活用して新時代を切り開くというビジョンを掲げ、卓越したエクスペリエンスを確保します。 私がジュニパーネットワークスに入社した1年弱前、ネットワーキング業界の競合他社はAl(人工知能)とML(機械学習)に注目し始めたばかりでした。しかし、ジュニパーでは、すでに9年前からあらゆるものにAIを緊密に統合してきました。AIをリードするジュニパーは、お客様のデータセンター向けAIアプリケーションの開発をサポートするだけでなく、ネットワーク自動化による拡張性、簡素化、優れたエンドユーザーエクスペリエンスの実現もサポートします。 エンドユーザーにまったく影響を及ぼさずにネットワーク自体が問題を自律的に検知して解決できるとしたら、どうでしょうか。ネットワークの障害対応チケットや、ネットワークの停止、ダウンタイムやパフォーマンスの問題がなくなり、人が介入する必要性が最小限に抑えられるとしたら、どうでしょう。これらを実現するのが、ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームです。運用担当者とエンドユーザーに最適なエクスペリエンスを提供することに特化した、業界初のプラットフォームです。 このプラットフォームは、ネットワーク環境におけるAIの大きな発展を象徴するだけでなく、ハイパフォーマンスなAIトレーニングおよび推論ネットワークの極めて迅速かつ効果的な導入を可能にします。お客様がネットワークに最先端のAIを活用する場合でも、独自のAIアプリケーション開発に最適なネットワークを構築する場合でも、ジュニパーは業界唯一の真のAIOpsと比類のないアシュアランスをクラウド上でネットワーク全体にわたりエンドツーエンドで提供します。 繰り返しになりますが、AIネイティブはAIの誇大広告ではありません。ジュニパーはAIネイティブに9年間取り組んでおり、その実力はすでにお客様にメリットをもたらしています。ネットワークに関わる障害対応チケットを完全になくすというジュニパーの究極のビジョンは理想が高すぎると思われるかもしれませんが、実はすでに、目に見える画期的な結果が出ています。ServiceNowはネットワークに関わる障害対応チケットを90%削減し、フルスタックの有線、無線、SD-WANの導入にかかる所要時間を50%短縮、ネットワークの設備投資および運用コストを60%削減しています。これは、AIネイティブの実力を示すほんの一例です。 日本時間の3月7日(木)に開催された当社のバーチャルライブイベント「AI-Native NOW」では、ServiceNowをはじめとする多くのお客様にジュニパー導入後の実際のインサイトを紹介していただきました。AI-Native NOWでは、どこよりも早く革新を進め成功されているジュニパーのお客様をはじめ、ジュニパーのAIエキスパートや業界の第一人者の方々が世界中から集まり、AIの現状とAIネイティブがいかに重要である理由などについてお話ししていただきました。 また、新たにリリースされたAIネイティブネットワークについて深く理解を深め、最新の発表に関するライブデモを実施し、ライブQ&Aでは、AIのエキスパートの方々と交流していただきました。 私がジュニパーにいる大きな理由は、私たち全員の未来をさまざまな形で象徴する急成長テクノロジーに無限の可能性を感じているからです。ぜひ当社のAIネイティブネットワーキングの詳細をご確認ください。俊敏性の向上、簡略化された自動化、アシュアランスを通じて、運用の簡素化、生産性の向上、安定したパフォーマンスを各ネットワーク規模に応じて実現できます。 イベントはオンデマンドで配信しています。こちらからぜひご視聴ください。
お客様のネットワーク運用チームは、日々の障害対応に追われ、事後対応での障害処理に追われていませんか? Enterprise Strategy Group(ESG)が実施した最近の調査では、73%の企業が2年前と比べてネットワーク環境が複雑になったと回答しています。 先日公開されたESGの調査結果のホワイトペーパー『最新ネットワークのAIネイティブ要件』では、この複雑さを解消するために、エンドツーエンドの可視性と状況に応じたインテリジェンスを向上させて、事前対応での障害対応のアプローチに移行し、運用効率を高める必要があることが示唆されています。 具体的にどうすればよいのでしょうか? 難しい質問です。ホワイトペーパーによると、AI(人工知能)とML(機械学習)を自動化に結び付けて活用すれば、ネットワーク運用チームは運用効率やエクスペリエンスを改善し、管理を事後対応型から事前対応型に、さらには予測型に転換できるようになります。 とはいえ、ネットワーク分野へのAIの導入は容易ではありません。これには、AIやMLモデルが必要とするレベルの高品質で豊富なデータを提供することに伴う大きな課題があります。 技術面:まず、ネットワーク運用データの多くは顧客のオンプレミス管理システムにサイロ化した状態で保存されており、共有できません。また、ネットワーク管理ソリューションの多くは統合されておらず、共有できないデータ群をさらに増やします。さらに、非公開であるべき機密データや専有データにモデルが対応していません。 文化面:文化面では、従来のトラブルシューティングに慣れているネットワーク運用チームメンバーの多くはこれらのモデルを信用することに抵抗があります。また、XAI(説明可能なAI)がないと全面的に受け入れることが難しくなるというのも問題です。さらに、クローズドループシステムが確立されていない場合は、経験豊富なネットワーク運用担当者がフィードバックを迅速に提供することができません。 課題を克服する ホワイトペーパーによると、効果的なAIOps運用の課題を克服するには、次の5つの条件を満たすAIドリブンネットワーキングプラットフォームが必要です。 クラウドベースのアーキテクチャ:データのサイロを解消する重要な機能です。さまざまなドメインから包括的なデータを集約して、ネットワークの正常性とパフォーマンスを確認できる統合ビューを提供します。 エンドツーエンドの可視性と状況確認:ネットワーク環境やユーザーエクスペリエンスの全体像と状況を確認できるプラットフォームが必要です。この包括的なビューは、ネットワーク内の複雑な関係性や依存性を理解するのに欠かせません。 対話型インターフェイス:運用を簡素化するには、直感的に操作できるインターフェイスが必要です。たとえば、自然言語によるクエリーと応答が可能な仮想アシスタントがあると、複雑なネットワークを幅広いユーザーが管理できるようになります。 信頼性の高い詳細なデータ:セッションレベルのテレメトリとメタデータを活用してネットワーク運用に関する詳細なインサイトを獲得できるプラットフォームが必要です。詳細な情報は、的確な分析や意思決定に欠かせません。 双方向のAPIエコシステム:他のシステムやツールとの統合を可能にするオープンで拡張性のあるAPIエコシステムが必要です。円滑なフィードバックループが確立され、継続的な改善や変化するネットワーク状況への対応も可能になります。 ジュニパーのソリューション 本ホワイトペーパーでわかるように、ジュニパーはエクスペリエンスファーストネットワーキングを基本理念とし、エンドツーエンドのエンタープライズネットワーク全体で最善のエクスペリエンスを実現するために、AIと自動化を重視しています。 ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、特別設計で一から構築されており、AI導入の課題を克服する手段としてAIOpsを活用します。AIを活用することで、事前対応での問題解決、予測分析、自動最適化が可能になります。いずれも、ネットワーキングにおいてAIのメリットを活かすために欠かせません。もちろん、障害対応に追われる日々に終止符を打つ第一歩にもなります。 ネットワーク環境でAIを活用する際の課題とそれらを克服するソリューションに求める条件の詳細については、無料のESGホワイトペーパー『最新ネットワークのAIネイティブ要件』をご確認ください。 最後に、ジュニパーのバーチャルライブイベント「AI-Native NOW」をぜひご視聴ください。ジュニパーのAIエキスパートや業界をリードするお客様との対談、また、AIに関する基調講演などさまざまな啓発活動を行っているOpenAIの元CEO、エメット・シアー氏がAIの現状とAIネイティブネットワーキングが重要である理由について解説します。ぜひ登録してオンデマンドでご視聴ください。