エクスペリエンスファーストネットワーキングを通じてインテントを提供するための新しいアプローチであり、必要なあらゆるものが1つにまとまっています。所要時間、作業量、エラーを削減して、耐障害性と顧客満足度を向上させます。
完璧なネットワークパフォーマンスの維持に、深い専門知識と豊富な予算は不要
独自のトランスポートネットワークを管理している運用担当者にとって有益な情報をご紹介します。ジュニパーは本日、刷新したJuniper Paragon Automationをリリースします。この製品は、さまざまなユースケースに対応します。AI対応の自動化を活用することで、高性能なWANの管理に要する時間、作業、コストを削減できるように設計されています。
このブログでは、まったく新しいユースケースであるインテントベースのサービスオーケストレーションについて詳しく紹介します。Juniper Paragon Automationによるインテントベースのサービスオーケストレーションを利用すると、他に類のないほどの成功を成し遂げられると自信を持つことができます。
ネットワークインフラストラクチャ全体にサービスを導入して管理することは、困難な作業です。トラフィックの量は急増し、ユースケースは多岐にわたります。プログラム可能であることは、さまざまな可能性に対応できる一方で、非常に複雑になることも意味します。そして、従来の手法とツールを用いる場合、通常は両者をつなぎ合わせ、大幅にカスタマイズすることが多いため、運用チームが十分に準備しておくことはできません。Uptime Instituteによると、ネットワークの問題に起因する主要な停止の45%は「構成または変更管理の失敗」が原因とされていますが、こうした事態が起こる理由はそこにあります。[1] いってみれば、マニュアルのギアを搭載しパワーステアリングをオフにしたF1™カーに乗り込み、事故を起こさずにサーキットを走行させようとするようなものです。
たとえば、ジュニパーのエクスペリエンスファーストネットワーキングアプローチをインテントベースネットワーク構築の長年の課題に応用すると、状況は一夜にして一変します。重要なのは機能だけではありません。共通のプラットフォームを基盤にしてこれらの機能を組み合わせたことが、ジュニパーのソリューションを際立たせています。
ネットワークサービスを正しい仕様のとおりに完璧に導入できるとしたらどうでしょうか。つまり、F1のピットと同じように変更を迅速に行い、条件の変更に応じてサービス提供をリアルタイムで推進し、ユーザーが気づく前に問題を回避することができるとしたらどうでしょうか。次のようなことを想像してみてください。
- 数週間または数か月を要していたサービスインスタンス化の所要時間を数時間に短縮
- 主要なネットワーク停止の人的エラーに起因する45%の大半を回避
- 未検知の問題の60%を顧客から報告が出される前に排除[2]
イノベーションを推進するインテントの潜在能力
今日ではネットワークは極めて多様に構成できますが、それはまったく同じサービスの設計方法が無数に存在するということです。これは問題といえます。サービスの作り直し、変更、トラブルシューティングの際に、まず設計方法を知る必要があるためです。多くの場合、この知識は数人のエキスパートの頭の中にしまわれています。モデルベースのサービスでは、このような専門知識を解放し、標準モデルでコード化されています。そのため、エキスパートは価値の創造とユーザーエクスペリエンスの向上に集中できます。
主要な3つの機能を1つの固有のソリューションに統合することで、俊敏性、パフォーマンス、効率性が向上
こうしたメリットは、3つの主要な構成要素を独自に組み合わせることで得られます。その構成要素は、単一のAIネイティブネットワーキングプラットフォームからJuniper Paragonによってのみ提供されます。その3つの要素とは、柔軟性の高いモデルベースのインテント設計、自動化されたプロビジョニング/検証/アクティブアシュアランス、および統合されたクローズドループ自動化です。
インテントによる俊敏性の推進(Day 0):俊敏性と将来性を考慮した柔軟性の高いモデルベースのインテント設計です。数か月を要するカスタマイズプロジェクトが不要になります。
ジュニパーのソリューションには、L3VPN、L2VPNなど、標準に沿った検証済みサービスモデル[3]が付属しており、指定されたビジネスインテントの遂行に必要なネットワークリソースと構成を決定して割り当てることができます。このため、従来は数か月を要していたサービス設計を数時間で完了することができ、しかも完全に反復可能なため、人の介入は一切必要ありません。
ビジネスインテント(求められているロケーション、スピード、スループット、遅延、信頼性など)に限らず、Juniper Paragonはその他のあらゆる機能を提供します。使用可能なリソースの特定や、必要とされる構成、検証テスト、パフォーマンスモニタリングルーチンの定義を行います。
これらのモデルの設定とカスタマイズを自分で行うことで、独自のビジネス目標を満たすようにサービスを調整できます。あるいは、独自のサービスモデルを構築することもできます。モデルベース設計自体から論理的に分離された、基盤となるオーケストレーションエンジンのカスタマイズにコストと時間をかける必要はありません。
サービスは稼働するとインベントリの一部になります。変更のたびに作業を繰り返す必要はなく、インスタンスを取り出して必要なパラメーターを調整するだけで終了です。変更と変更者に関して完全な監査証跡が得られるため、ラップトップを開いてサービス変更の記録を探す必要はありません。
インテントによるパフォーマンスの推進(Day 1): プロビジョニング、検証、アクティブアシュアランスが自動化されます。月曜日の午前7時に慌てることはもうありません。
図1:Juniper Paragonの自動化されたプロセスフローの例。「人間が読める」ユーザーインテントの宣言ステートメントを「機械が読める」一連のカスケード命令に変換します(変換、リソース割り当て、デバイスの構成と検証、インテント固有のアシュアランスKPIとトリガーの構成など)。
ジュニパーは、サービス設計に必要なことは2つあると考えています。1つは専門分野の深い知識、もう1つはプロセスのステップごとに実施するコンスタントな検証です。こうした理由からジュニパーのエキスパートは、サードパーティ製品を別の用途に再利用するのではなく、深い専門知識に加えてアクティブアシュアランスのテストとモニタリングをプロビジョニングプロセス自体に組み込み、このタスク専用のオーケストレーションエンジンを構築しました。
しかし、ジュニパーのソリューションは構成を検証するだけではありません。Day 1のカスタマーエクスペリエンスの検証をアクティブテストによって行います。サービスが稼働して実際にエンドユーザーが使用する前に、ネットワークを介してトラフィックを送信し、エンドユーザーを模倣します。次に、指定されたビジネスインテントが満たされていることを確認します。したがって、エンドユーザーは問題を見つけたりすることなく、毎回完璧なパフォーマンスを得ることができます。
インテントによる効率性の推進(Day 2):統合されたクローズドループ自動化により、エンドユーザーが気づく前に問題が緩和されます。ネットワークオペレーションセンターでパニックが発生することはもうありません。
図2:自動化されたアクティブアシュアランスによってユーザーエクスペリエンスのパフォーマンスがリアルタイムでモニタリングされ、指定されたユーザーインテントに基づいてトリガーされます。
サーバーの停止とパフォーマンスの低下を防止するためには、検知と緩和策から始めます。現在においても依然として、ネットワークの問題の60%を最初に発見するのはエンドユーザーです。これを解決するため、ジュニパーのソリューションでは、指定されたビジネスインテントをミラーリングするアクティブアシュアランスモニターが自動的に構築されて導入されます。これにより、担当者はネットワーク全体のサービス稼働状況を、エンドユーザーの視点から一目で把握できます。デバイスのテレメトリだけに頼った場合に発生する盲点がなくなり、アクティブなユーザーが存在しないときでも、ユーザーに影響する問題を検知できます。
また、混雑の回避や遅延ベースのルーティングなど、自律ネットワークのユースケースと組み合わせることで、問題のあるノードのトラフィックを徐々に減らし、サービスを再ルーティングしてインテントとユーザーエクスペリエンスを維持しながら、問題を緩和します。さらに、安全な方法で根本原因を調べてパフォーマンスを回復させます。その間に稼働中のサービスは影響を受けません。
ご自身でお確かめください
Juniper Paragonとインテントベースのサービスオーケストレーション によって、サービスの設計と導入に要する期間を数週間から数日に短縮でき、またネットワークの停止を最大45%防ぐことができます[4]。その結果、一年間の損失を推定で平均60万ドル削減できる[5]だけでなく、計り知れないイメージダウンの被害を回避することができます。そしてまた、AI対応の自動化によって、プロセス内のNetOps OpExを徐々に削減できます。どのようにしてこれらを可能にするかをお確かめください。
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GARRの事例はこちら。GARRは、イタリアの研究者や教育機関専用のブロードバンドネットワークです。ジュニパーのParagon Automationを使用してネットワーク運用を変革しました。
[1] 出典:Uptime InstituteのAnnual Outage Analysis 2023アンケート調査(回答者406名)
[2] 2021年にジュニパーが実施したCSPに関するアンケート調査のレポートより
[3] L3VPNおよびL2VPNに対応するサービスモデルの業界コンセンサスを定義した現在のIETF RFC
[4] 出典:Uptime InstituteのOutage Analysis 2023レポート:アンケート回答者の45%が主要なネットワーク停止の最もよくある原因は構成/変更管理の失敗だと回答(回答者406名)
[5] 出典:ジュニパーが実施したアンケート調査:「The hidden cost of network brownouts(ネットワーク品質低下の隠れコスト)」(回答者400名)