ルーティングに関してジュニパーが発揮しているリーダーシップは、会社設立時にまでさかのぼります。1996年、ジュニパーは、大規模なインターネットトラフィックの管理を効率的に行う必要があるISP(インターネットサービスプロバイダ)向けにカスタマイズされた、パケットベースのルーターを構築するために創業されました。
同様に、Mistは元来、AIドリブンインサイトと自動化をネットワーキングに導入することを目標として創業されました。9年を超えるデータサイエンスの進化(2019年にMistを買収して以降は、ネットワーキングの多くの領域に拡大しました)を経て、ジュニパーは、AIOpsによって有線および無線LANの分野で明確にリーダーになったと考えています。
REESE’S(アメリカのお菓子メーカー)の宣伝文句を借りるなら、この2つは「一緒に食べるとおいしい2つのおいしいもの」なのです。
本日、この統合が現実のものになったことをジュニパーは発表しました。そのことを大いに誇りに思います。ジュニパーのMXおよびACXエッジルーターで、優れたMist AI™エンジンとマイクロサービスクラウドを利用できるようになりました。分散型の企業環境において、ジュニパーの実証済みかつ持続可能なルーターをすべてのアシュアランスとともに容易に導入でき、AIOpsの導入に伴ってコスト削減を実現できます。
WANエッジの課題
今日のデジタル環境において、競争の厳しさが増す中で他社の一歩先を行こうとする企業は、数多くの課題に直面します。WANを成功のための重要な要因と考えている組織は、その最新化を目指しています。そうした組織では、以下のことを実現できるWANエッジが必要になります。
- エッジデバイスの容易なオンボーディング
- ビジネスクリティカルアプリケーションの優先度の決定
- エンドユーザーパフォーマンスの保証
- 進化するビジネス要件や変化するトラフィックパターンに継続的に対応できる機能
- パブリッククラウドからプライベートクラウドへのワークロードの回帰のサポート
- 新しいAIワークロードを含む大量のトラフィックに対応可能な信頼性の高い相互接続
- 運用の簡素化とMTTR(平均修復時間)の短縮
従来のルーティングインフラストラクチャはアップデートが難しいため、企業は多くの場合、重要なWANの変更やアップグレードの実施を先延ばしにします。変更が行われた場合、たいていは回避可能なヒューマンエラーによって基本的な設定ミスが発生します。こうしたことはすべて不要なリスクであり、WANがダウンするか、パフォーマンスが良くないか、安全性に問題がある場合、企業はコストの負担を強いられます。
電気通信業界では、企業経営陣の86%が、熟練したITスタッフを見つけることを最上位の課題に挙げています[1]。エッジルーティングの場合、上記の問題のいくつかは、典型的なITリソース不足を考えると特に解決困難となる可能性があります。利用可能なリソースをすべての支社/拠点に配置することは不可能であり、分散型の企業環境において自動化されたリモートからの運用が不可欠である理由がそこにあります。このような理由から、ジュニパーは新製品としてJuniper Mist™ Routing Assuranceを構築し、エッジのMXおよびACXシリーズルーターでMarvis® VNAを利用できるようにしました。
AIネイティブネットワーキングプラットフォームの大胆な拡張
ジュニパーの新製品であるRouting Assuranceはクラウド型サービスとして、運用を簡素化し、複数の支社/拠点、WANエッジ、ピアリングの場所の全体にわたって極めて効率的に問題の迅速な監視、分析、解決を行えるようにします。Marvis VNAはルーティング向けに拡張され、ドキュメント検索の高速化によってWANの運用を強化します。ネットワーク運用担当者はネットワーク構成を照会したり、製品に関して詳細な質問ができるようになります。
さらに具体的に説明するなら、ジュニパーのエッジルーティングポートフォリオによって以下の機能が提供されます。
- MX304、MX204、ACX7024の各デバイスの容易なオンボーディング
- Mistダッシュボードでのルーターに関するインサイト(BGP、サービスクラス、キューイングなど)
- 主要なイベントおよび事前対応のアクションの提案
- デバイスの健全性を監視するAIネイティブのSLE(サービスレベル期待値)
同様に、ジュニパーのお客様およびパートナーは、継続するAIネイティブの進化の一環として以下の重要なメリットを獲得できます。
- ユーザーに影響が及ぶ前にルーティングの問題を検知して事前対応で修正
- 運用の簡素化と自動化、生産性の向上
- 根本的原因の分析と実用的なインサイトによるMTTRの短縮
- WANエッジのあらゆるユースケース(SD-WAN、SASE、エッジルーティング)に対応するAIネイティブかつクラウドネイティブの単一のプラットフォームによる、分散型の企業のすべてのWAN環境における、OpExの最小化と運用の簡素化
- また、有線および無線アクセスに同一のMist AIとクラウドプラットフォームが使用されることによる、キャンパスと支社/拠点のエンドツーエンドのエクスペリエンスを保証する業界唯一のAIネイティブネットワーキングプラットフォームの利用
さらに、ジュニパーのエッジルーティングソリューションは、お客様の持続可能性への取り組みに対応するうえでカギとなる推進要因です。ジュニパーのルーターは、消費電力を最大77%低減し、スペース効率を競合製品に比べて64%向上させます[1] 。また、製品寿命が延びたことにより(最大12年)、電子廃棄物の発生を最小限に抑えられます。Mist AIはまた、リモートサイトでのネットワークトラブルシューティングのいくつかの事例において、オンサイトでの出張サービスを最大85%削減できることが実証されています。
言い換えると、Mist AIとジュニパーのルーティングは、チョコレートとピーナツバターのように相性ぴったりです。
さらに詳細な情報については、ホワイトペーパー『ESGのAIネイティブ要件』をご確認ください。また、ジュニパーのAIネイティブエンタープライズルーティングソリューションの概要について、こちらからダウンロードいただけます。その他、紹介ビデオやデモもありますので、ぜひご覧ください。
その他に、IDC社の協力によるWANの最新化に関するオンラインセミナーをオンデマンドで受講できます。