NAC(ネットワークアクセスコントロール)は、従業員、ゲスト、IoTのエンドポイントに対するゼロトラストアクセスコントロールの実装、ネットワークデバイスとファイアウォールのAAAの一元化、企業のSSIDやネットワーク接続ポイントのセキュリティの確保において不可欠な要素です。しかし、従来のNACソリューションには固有の制限があります。モノリシックなコードベースで構築されたオンプレミスハードウェアを利用することで展開と運用が複雑になり、拡張には莫大なコストがかかることです。
皆さんにも聞き覚えがあるかもしれません。これと似た制限は何年も前に無線の分野にもありました。それがMist Systemsの設立につながりました。ボブ・フライデーと私がMistを設立した当時の話です。私たちは、現代のネットワークには、旧式のWLANコントローラアーキテクチャに代わって、最新のクラウドアーキテクチャでオーケストレーションされた新しいAIドリブンソリューションが必要であるといち早く気が付いたのです。
2019年にジュニパーによってMistが買収された後、同じパラダイム、つまりクラウドにホストされたAIOpsという考え方は、有線アクセスにも広がりました。ジュニパーネットワークスは、最新のGartner® Magic Quadrant™ の「エンタープライズ向け有線および無線 LAN インフラ」部門で、実行力とビジョンの完全性の両方において最も高い評価を受け、すべてのベンダーの中で第一位となりました。このことは、多くのお客さまにご支持をいただいていることからも証明されています。
そしてAIドリブンSD-WANについても、同様のことを進めています。1年ほど前に128 Technologyを買収した後、ジュニパーは独自のセッションスマートルーティングテクノロジーを記録的な速さでMistに統合し、驚異的なパフォーマンス、柔軟性、拡張性、インサイト、コスト削減をWANエッジにもたらしました。
以上で説明したすべての相乗効果を考えれば、ジュニパーがクラウドに対応した最新のAIドリブンソリューションによってNAC分野を変革しようとしていることも驚くことではないでしょう。今回のWiteSandの買収で、ジュニパーはこの目標に一歩近づきました。
WiteSandが擁する貴重な人材、テクノロジーを獲得し、早期に市場を牽引することによって、業界をリードするジュニパーの開発チームはいっそう強化されます。これにより、ユーザーとオペレーターの両方のエクスペリエンスを最適化するためにMist AIエンジンを継続的に拡張することや、Wireless Assurance、Wired Assurance、Marvis仮想ネットワークアシスタント、さらに先日リリースしたIoT Assurance(ポリシー割り当て、セグメンテーション、トラフィック制御、キーライフサイクル管理、エンタープライズのお客様向けに拡張性に優れたIoTセキュリティを提供するソリューション)など、Juniper Mistクラウドサービスの継続的なイノベーションが可能になります。優れたNACテクノロジーと受賞歴のあるジュニパーのクラウド、AIOps、有線/無線のプラットフォームを活用していただくことで、オンプレミスNAC製品にかかるコスト、複雑なポリシー作成やオーケストレーション、柔軟性に欠ける運用、NACの拡張性の制限といった課題を解消できます。
ジュニパーは実証済みのAIOps戦略によって、キャンパスと支社/拠点ネットワークの分野をリードしています。WiteSandのNAC分野の優れた人材とテクノロジーがジュニパーAIドリブンエンタープライズに加わったことで、ジュニパーの「クライアントからクラウドへ」のポートフォリオはさらに強固なものになりました。WiteSandの買収によるジュニパーの発展をご期待ください。