「これって本当に AI?」
このような質問をよく受けますが、そう思うのも無理はありません。製品を少し自動化しただけでこのような名称が使われるようになり、業界に「AI 対応」をうたう製品が増えています。
この質問に答えるために AI の定義を確認しましょう。AI が何かを端的に説明すれば、「人間なのか機械なのか区別できない」ということです。AI は自動化だけでは実現できず、インサイトと学習も要求されます。機械か人間かが区別できない(または機械が人間より優れている)ようにするには、実際の質問内容の意図を理解し、それを解決するために最適な回答を選択する必要があります。これは、必ずしも容易に行えるとはかぎりません。IBM Watson / Jeopardy を見ただけでも、同音異義語や語呂合わせがあれば、このプロセスはまったく機能しないことが分かります。
Mist は、RF エキスパートのように質問に回答できる WLAN プラットフォームを作ろうと取り組んできました。同様に、Mist とジュニパーネットワークス(Mist の買収元企業)は両社とも、自己最適化および問題解決が両方とも自動化され、かつ正確である自動運転ネットワークを実現するという長期的な目標を持っています。この目標実現に向け、本日、次の 2 つの新しい機能強化を Mist とジュニパーのポートフォリオに加えることを発表しました。
最初の機能強化は、Mist Virtual Network Assistant Service の新機能 Marvis Actions です。ジュニパーの統合型 AI エンジン(Marvis)を利用することで、各種の IT ドメイン(WLAN、LAN、WAN、セキュリティ)における問題の根本原因を特定するだけでなく、可能な限り自動的に解決します。たとえば、欠落している VLAN タグを自動的に追加する、ポート モードの間違った設定を解決する、あるいは、外部のシステムで問題が見つかったときに、問題を解決するために規定されている推奨方法を提示します。それは、一部の事例に限られますが、顧客が Mist ネットワークの状態を監視および管理する必要がある最初の場所です。IT チームは、独自の自動運転機能およびドライブ アシスト機能を利用できます。
本日発表した画期的な機能の 2 つ目は、新しい Wired Assurance サービスです。このサービスは、Mist の AI フレームワークと独自の SLE(サービス レベル期待値)を、ジュニパーのアクセス スイッチおよびアグリゲート スイッチの EX シリーズに拡大するものです。そのために、IoT デバイス、アクセス ポイント、サーバー、機械、プリンターなどの有線デバイスのネットワーク操作を改善するためにジュニパーが提供している豊富なテレメトリを使います。これによって、新しいレベルの自動化およびインサイトを有線業界にもたらします。異常検知、スイッチの稼働状況測定、Marvis Virtual Network Assistant(および Marvis Actions)といった機能により、トラブルシューティングとインサイトを効率化し、ヘルプデスク機能を統合します。多くのベンダーは統合型ポートフォリオの管理機能を重視していますが、ネットワーク スタックその他で AI および インサイトを使って IT の運用を変革しようとしているベンダーは我々だけです。
ジュニパーはこの 2 つの機能強化の発表により、Mist 買収の主要目標を達成していきます。その目標とは、単一のクラウドおよび AI エンジンを使ってアクセス ネットワークの各種コンポーネントを統合することにより、お客様の AI ドリブン エンタープライズへの移行を支援するというものです。ジュニパーのお客様にとっては、ユーザー エクスペリエンスがさらに可視化され、自動化がさらに推進されて、よりシームレスでコスト効率に優れた IT 運用を実現できます。これに加え、Engineering Simplicity におけるの最大の目標である、自動運転できるネットワークの実現にに少しずつではありますが、近づいてきました。