AIの登場とWi-Fi 7の導入により、ITネットワーク技術は急速に進化しています。これにより、ネットワークの運用と拡張が飛躍的に容易になり、エンドユーザーに革新的なエクスペリエンスを提供できるようになります。IT運用チームにとって、この進化は素晴らしいチャンスをもたらしますが、新たに考慮しなければならないことや課題も生じます。主な課題としては、Wi-Fi 7エンドポイント(AP47)で求められる電力要件の増加や、持続可能性の目標の達成、またネットワーキングのOpExを同時に改善することが挙げられます。そして、そのすべての中心にあるのが、有線ネットワークのアクセススイッチング技術です。
ジュニパーはこうしたニーズを念頭に置いて、新たなクラウドネイティブの高電力スイッチ、EX4400-48MXPおよびEX4400-48XPを設計しました。無線の分野でWi-Fi 7への移行に対する備えが行われている一方で、これらのスイッチは最新のエンタープライズネットワークで求められる電力と接続性のニーズに対応する独自の性能を備えています。また、これらのスイッチはAIネイティブであり、ネットワーク運用の効率化を促進します。
高密度の無線環境やスマートビルディングに導入した場合でも、あるいはミッションクリティカルなエンタープライズアプリケーションをサポートするために導入した場合でも、これらのスイッチは、現在ネットワークの強化に必要とされるパフォーマンス、持続可能性、柔軟性、安全性を提供します。
主な機能は次のとおりです。
- 3600 WのPoE容量、ポート当たり最大90 W
- 全48ポートで60 W/40ポートで90 Wを同時にサポート
- Wired Assuranceを含むクラウドネイティブかつAIネイティブのスイッチ
- マルチギガビット(最大10 G)
- 2つのAC PSU
- 既存のEX4400スイッチと同等のJunos®機能
- EX4400スイッチのいずれかを使用する最大10メンバーのバーチャルシャーシ
この投稿では、レガシーアーキテクチャに見られる複雑さの課題について紹介し、最大3600 WのPoE容量を備えたEX4400-48MXPとEX4400-48XPが将来も使い続けられる理由を説明します。また、これらのスイッチの主な機能と技術仕様、主なユースケース、EX4400スイッチと競合他社製品との比較内容についても説明します。それでは、詳しく見ていきましょう。
重要な共通点:Wi-Fi 7とレガシーアーキテクチャの課題
Wi-Fi 7は無線を変革し、接続の可能性を広げ、パフォーマンスの向上、遅延の大幅な低減、効率性の向上を実現することを目指しています。しかし、こうした進化は、特に最新のスイッチング環境においては、ネットワークインフラストラクチャに新たな課題と考慮事項をもたらします。
レガシースイッチングシステムは、次世代の接続をサポートするために必要な拡張性と信頼性に欠けているだけでなく、非効率的で高コストでもあります。また、ビデオストリーミング、オンライン会議、高帯域幅で高電力のIoTデバイスなど、最新のユースケースによって高速化のニーズが高まるにつれ、これまで以上にエネルギー効率の重要性が増しています。最新のスイッチは、持続可能で拡張性の高いネットワークソリューションを実現するため、エネルギー消費を最適化しながら高速のパフォーマンスをサポートする必要があります。
規模に合わせて設計された高電力スイッチング:ジュニパーのアプローチ
ジュニパーのEX4400-48MXPおよびEX4400-48XPスイッチは、Wi-Fi 7との統合に対応し、3600 WのPoEを提供できるように設計されています。最大90 Wの電力とスタンダードベース802.3btの供給により、電力を多量に消費するPoEエンドポイントに対応できるようになっています。ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォーム上に構築されたこれらのスイッチは、Juniper Mist Wired Assuranceを活用して、Day 0、Day 1、Day 2以降の運用全体にわたってオンボーディング、設定、導入、監視、トラブルシューティングを効率化します。
マイクロサービスクラウドアーキテクチャにより、Juniper Mist Cloudが拡張性の向上、ダウンタイムの低減、業界屈指のAIOpsの統合を実現し、優れたエクスペリエンスの提供につなげます。
Wired Assuranceにより、ネットワーク正常性をリアルタイムで可視化でき、AIネイティブのインサイトとSLE(サービスレベル期待値)指標を用いて卓越した自動化とパフォーマンス最適化を実現できます(Wired Assuranceの詳細はこちら)。
図1:最新のネットワーキングニーズに対応するよう設計されているJuniper EX4400スイッチ
EX4400の特長:主なユースケース
EX4400スイッチは、高密度のWi-Fi環境向けに最適化されており、Wi-Fi 6EおよびWi-Fi 7 AP(アクセスポイント)の電力と帯域幅のニーズに対応します。そのため、スマートビルディングやキャンパスネットワーク、あるいはエンタープライズネットワークは需要の高い複数のデバイスを使用しても信頼性の高い接続を維持できるようになります。
スマートビルディング
従来の建物の場合、複数の管理プラットフォームやサイロ化されたネットワークに依存しているため、複数のレベルで課題が発生します。たとえば、別々のシステムで独自のプロトコルが使用されているためデータ共有ができず、照明の設置に多大な労力とコストがかかり、照明およびHVACシステムの占有センサーの冗長化につながります。基準が地域によって異なると、潜在的な非効率性を高めるだけです。
図2:スマートビルディングの電力およびデータ管理を簡素化するJuniper EX-4400スイッチ
EX4400スイッチは、電力およびデータ管理を統合し、自動化を導入して管理を効率化します。PoE対応のEX4400-48MXP/EX4400-48XPスイッチは、最大3600 WのPoEを提供し、照明、HVAC、セキュリティ、IoTデバイスなどのビルディングインフラストラクチャを管理するために独自に設計されています。また、再起動中の高速PoEをサポートしているため、スイッチが完全に動作する前にデバイスに電力を供給できます。そのため、複数のスイッチを導入する必要性が減り、エネルギー消費、環境への影響、全体的なコストが低減されます。
また、これらの高電力スイッチは高度な自動化機能もサポートしており、ダイナミックなエネルギー配分、リアルタイムの環境モニタリング、稼働率に基づく調整を可能にします。EX4400スイッチは、持続可能なスマートビルディングに最適であり、ケーブル配線の要件とTCO(総所有コスト)が低減するため、グリーンビルディングの取り組みにも対応しています。
エンタープライズネットワーク
EX4400スイッチは、ギガビットとマルチギガビットの両方のアクセスポートをサポートしており、さまざまなエンタープライズアプリケーションに拡張性と信頼性の高い接続を提供します。こうした汎用性は多様なネットワーキングニーズを抱えた企業にとっては不可欠であり、これにより、進化するテクノロジーに対応可能な、高速アクセスと最適化された電力供給を備えた将来も使い続けられるインフラストラクチャを確保できます。
EX4400スイッチと競合製品との比較
ここまで、EX4400が主なユースケースの課題をどのように解決するのかを説明してきましたが、次に市場の他のソリューションとEX4400とを比較してみましょう。下のグラフは、EX4400-48MXPおよびEX4400-48XPが比較対象のスイッチよりも優れている点を示したものです。ジュニパーは、最大使用可能PoEおよび利用可能なPoE容量において、業界をリードしています*。
EX4400-48XPと競合製品との比較
The NOW Way to Network
Wi-Fi 7を効果的に最新化して最大限に活用するには、ジュニパーのクラウドネイティブの高電力スイッチ、EX4400-48MXPおよびEX4400-48XPによってアップグレードするのが最適な選択です。拡張性、俊敏性、安全性に優れた、AIネイティブかつクラウドネイティブの機能により、インフラストラクチャをアップグレードするだけでなく、ネットワークを将来も使い続けられるようにします。今すぐ使えるネットワークの構築、The NOW Way to Networkへようこそ。
Juniper EX4400シリーズスイッチの詳細はこちら:データシートを読む
Juniper Mist in actionの視聴はこちら:ライブデモに登録(英語)
今すぐ使えるWi-Fi構築の詳細、およびジュニパーの主力製品であるWi-Fi 7アクセスポイントAP47の詳細はこちら:データシートを見る(英語)
屋外や過酷な環境に対応するEXシリーズポートフォリオをジュニパーがどのように拡張したかの詳細はこちら:ブログを読む(英語)
*比較グラフは公開されているデータシートに基づきます。