スジャイ・ハジェラとキッチンのテーブルに座り、お客様によるネットワークの管理を変革する製品を作るというビジョンについて話をしたのは2014年のことでした。そのわずか7年後、その製品が Magic Quadrant™で評価され、リーダーに選出され、 実行力とビジョンの完全性の両方で最高のスコアを獲得するなどと誰が想像したでしょうか。 現在、Juniper Mistはこれを実現しました。
Gartner®は今週、2021年度の『Magic Quadrant for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure (エンタープライズ向け有線/無線LANインフラストラクチャ分野のマジック・クアドラント)』を発表しました。ジュニパーネットワークスはリーダーに選出され、2年連続で、実行力とビジョンの完全性の両方において、すべてのベンダーの中で第一位となったのです。これはまぎれもなく、Mistのキャリアにとって非常に特別な瞬間であり、素晴らしいチームを擁するベンチャー企業が偉業を達成した優れた例だといえます。
すべてはここから始まった
すべてはシンプルなビジョンから始まりました。次世代のネットワークを実現するためには、クラウドとAIを通じてアーキテクチャを根本的に変える必要があるというビジョンです。私たちの目標は常に、人間の技術者と同等にネットワークをトラブルシューティングおよび管理できるソリューションを作るというものでした。Mist Systemsを創業したのは、この目標を達成するには白紙の状態、つまり「ベンチャー企業」を作るしかないと考えたからです。コントローラベースの古い無線アーキテクチャでは、技術を大きく進歩させることが根本的に不可能であり、初期のクラウドソリューションにはエンタープライズクラスの規模と耐障害性が欠けていました。そこで私たちは、より信頼性の高い方法でソフトウェアを開発および管理するためのクラウドを構築して、イノベーションを加速させました。そして、ネットワーク要素を管理するパラダイムから、 ユーザーエクスペリエンスを管理するパラダイムに業界をシフトするために、ソリューションにAIエンジン(Marvis)を搭載しました。ジュニパーがMistを買収したことで、この構想を大規模に、そしてより多くのメディアに向けて実現できるようになりました。無線、有線、SD-WANが共通のクラウド/AIスキーマを共有することで、クライアントからクラウドまで、利用者と運用者を含む最高のユーザーエクスペリエンスを実現しています。この過程において、私たちは多くの支持を得てきました。Fortune 10企業のうち4AIOpsを利用してその価値を理解し、AI(人工知能)やML(機械学習)のマーケティング上の宣伝文句と現実の違いを認識しています。
2014年に開始したMistの最初のステップは、ユーザーエクスペリエンスをリアルタイムで最適化するために必要なデータを収集することでした。そこで私たちは、エクスペリエンスをベースとしたテレメトリによって新しいアクセスポイントを設計し、無線ネットワーク用としては初のマイクロサービスクラウドを構築し、業界初のAIドリブン仮想ネットワークアシスタント「Marvis」を開発しました。Marvisは、データサイエンスとドメインに関する専門知識を融合させることで、「昨日のスジャイの無線LAN接続にはどのような問題が発生していたのか?」といった質問に回答できます。
卓越したインサイトと自動化を実現するMarvis
買収からおよそ3年経過した現在、Marvisは、Junosが稼働するスイッチおよびルーター、128テクノロジーのセッション認識型SD-WANルーター、およびMarvisクライアントSDKからデータを取り込んで、有線ネットワークやSD-WANネットワークに関する同様の質問にも回答できるようになりました。Marvisはこの豊富なデータすべてを使い、ネットワークに関する多種多様な質問に非常にきめ細かく回答することで、世界中のあらゆる規模のお客様にメリットをもたらしています。
Marvisはこの6年にわたって継続的に学習し、IT関連のお客様に多くのインサイトを提供してきました。実際、ジュニパーはMarvisによって有効性80%を達成するという目標を設定していますが、その達成は間近です。つまり、AIドリブンアシスタントにより、ネットワークで生じる質問の大部分に回答できるようになったのです。Marvisは、誤検知を最小限に抑えて、卓越したインサイトをお客様に提供することにより、ネットワーク業界におけるディープラーニングの重要性を証明しています。Juniper Mistでは、データサイエンスチームとカスタマー担当チームが組織的かつ緊密に連携し、両チームが互いに情報を提供するとともに、カスタマーエクスペリエンスから継続的に学習しています。これを実現している企業は多くはありません。
Marvisは、NLP(自然言語処理)とNLU(自然言語理解)を活用し、シンプルなクエリ言語を用いて複雑な質問に回答できる、業界唯一のソリューションです。このようなソリューションを実現するために、ジュニパーは、CLIとダッシュボードを使用する方式から、複雑なネットワークの管理とトラブルシューティングを比較的容易に実行できる対話型インターフェイスを使用する方式へと移行しました。その結果、Marvisはお客様のITチームの頼りになるメンバーの一員となっています。
製品の成功はチームの成功
私は、Mistとジュニパーが協力して開発した製品に大きな誇りを持っています。また、最高のエンジニアリングチームおよび製品管理チームと仕事をできることを誇りに思っています。ただ、最高の製品を開発しさえすれば売れるというわけではありません。販売活動とマーケティング活動が不可欠です。これらが功を奏し、Juniper Mistは大きな反響を呼び、世界中のお客様とパートナー様で利用されるまでになりました。Mistを信頼してくれるユーザーの皆様に感謝します。特に、Mistのビジョンを早い段階から信頼し、Mistにビジネスチャンスを与えていただいたお客様とパートナー様に感謝申し上げます。このソリューションの販売担当者が、このソリューションのユーザーでもある事実こそが、このソリューションが特別なものであることの何よりもの証拠です。
末筆ながら、ジュニパーとMistを導いていただいた業界アナリストの皆様にも感謝申し上げます。Gartnerが提供するインサイトは非常に貴重です。Gartner Magic Quadrantのようなレポートは、競合企業の非常に多い分野において、当社独自のバリュープロポジションを伝えるうえで役立っています。
これは始まりにすぎません。Marvisが成長を続け、ネットワーク内のより多くのソースからデータを取り込めるようになることで、Juniper Mistソリューションは継続的に学習し、より多くの価値をもたらすようになります。人間の技術者と同等にITに関する質問に回答するという当初の目標達成に向けて大きく前進しましたが、ネットワークの真のチャンピオンになるまで立ち止まることはありません。
Juniper Mist AIについて、およびMarvisを活用して運用コストの削減と顧客や従業員のエクスペリエンスの向上を実現する方法について、詳しくは2021年度の『Magic Quadrant for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure 』レポートをご覧ください。また、ライブによる次回の「Wireless & Wired Wednesday」デモ もご覧ください。
Gartner免責事項
Gartner Magic Quadrant for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure、マイク・トゥーサン、クリスチャン・カナレス、ティム・ジマーマン、2021年11月15日。
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