5G の可能性や、5G が新しいサービスやユース ケースを導入するサービス プロバイダにもたらす可能性が、業界内で広く知られるようになったようです。しかし、サービス プロバイダがビジネスを変革するために、5G だけで十分なのでしょうか?はたして 5G は、事業者にネットワーク アーキテクチャ、運用の経済性、サービス モデルの大幅な変更を迫るゲーム チェンジャー(革新)となるのでしょうか?5G によってサービス プロバイダは価値を創出し、バリュー チェーンでの地位を確立できるのでしょうか?
5G だけでは、サービス プロバイダのビジネス変革に十分とはいえません。5G はクラウドや AI のテクノロジーも含まれる広範にわたる変革の一部です。これらが一体となって、より堅牢で持続可能なプラットフォームをサービス プロバイダに提供します。サービス プロバイダが真の価値を創出し、これらのテクノロジーがもたらす可能性を実現するためには、クラウド、5G、AI を総体的に考える必要があるのです。これらのテクノロジーは互いを基盤としており、場合によっては互いがなければ機能しません。たとえば、5G のメリットの多くは、インフラストラクチャをクラウド化することなしには最適化できません。このクラウドは、Telco クラウド/NFVI、分散型エッジ クラウド、仮想化またはコンテナ化(VNF/CNF)、細分化された機能など、形態を問いません。5G とクラウドを組み合わせることで、規模、性能、俊敏性が飛躍的に進化しますが、一方で運用が複雑になります。それを簡素化し管理できるのは AI だけです。
5G は単独で使うテクノロジーではありません。今後 10 年間のサービス プロバイダのビジネス変革を推進するクラウドと AI と密接に結びついています。「クラウド + 5G + AI」時代への道筋は、サービス プロバイダごとに違うものになるでしょう。どれも、決して簡単な変更ではありません。ジュニパーは、クラウド + 5G + AI をお客様が実際に活用できるように、この道筋を簡素化し、一つひとつの工程を実践的なものに落とし込むという使命に取り組んでいます。
「クラウド + 5G + AI」時代の構成要素
「クラウド + 5G + AI」で期待されるのは 5G NR(New Radio)や 5G 次世代コア(NGC)だけではなく、複数の構成要素を必要とします。この変革を進める過程で、サービス プロバイダは物理的な機器の多くをクラウドネイティブの仮想化されたネットワーク機能に置き換えるでしょう。これらのネットワーク機能はサービスベースのアーキテクチャに対応するために細分化され、セキュアな分散型エッジ クラウドに移行していきます。
ハイパフォーマンスなインフラストラクチャ プラットフォームに加え、IP トランスポート ファブリックでは、分散型 Telco クラウド アーキテクチャにあらかじめ備わった機能として、仮想化されたルーター、仮想化された SDN、バーチャル セキュリティ機能、CUPS(コントロール プレーンとユーザー プレーンの分離)を使用します。静的な処理能力は需要に応じて対応する動的なアプローチに取って代わられ、ネットワーク スライシングが大量の帯域幅と並外れた拡張性と組み合わせて使用されます。一般的なサービスのインフラストラクチャはマルチサービス インフラストラクチャに道を譲り、ネットワークのどこからでも企業や顧客、政府機関のユース ケースを配信できるようになります。AI と ML を基盤とするインテントドリブンのクローズドループな自動化に、ストリーミングに関するリアルタイムのテレメトリと分析を組み合わせることにより、シンプルなゼロタッチな運用が実現します。セキュリティは手軽さや気軽さという概念から離れて新しいアプローチを採ることになり、完全に統合されてすべての接続ポイントまで拡張されます。ネットワークのあらゆる部分を「クラウド + 5G + AI」時代に備える必要があります。
未来に向けたビジネス モデルと運用モデルの変革
ジュニパーは、独自の堅牢なポートフォリオを主要な戦略的パートナーの製品と組み合わせることで、この変革を実現する主な構成要素をすべて提供します。一つひとつの構成要素により、ネットワーク アーキテクチャ、運用の経済性、サービスという 3 つの次元にまたがって移行を成功させることをジュニパーは目指しています。このような移行を行うのはネットワークと運用のレベルだけではありません。サービス プロバイダが価値を創出し、関連性を維持し、今後の 10 年も競争力を維持するために必要とするビジネス モデルの変革もサポートします。
ジュニパーは次の 5 本の柱により、クラウド、5G、AI ソリューションを現実へと導きます。
• クラウドファースト プラットフォーム
• 分散型エッジ クラウド
• ネットワーク スライシングを利用する、拡張性が非常に高い IP ファブリック
• 運用の自動化
• コネクテッド セキュリティ