キャンパスやブランチの全体にわたってダイナミックなネットワーキングのニーズを管理する作業は、極めて複雑であり時間もかかります。しかし、もはやそのような苦労をする必要はありません。ジュニパーのVNA(仮想ネットワークアシスタント)である「Marvis™」を利用すると、Juniper Mist™環境全体にわたって、各分野に固有のデータセットと9年以上をかけて蓄積されたデータサイエンスの専門知識が提供され、ネットワーク運用を簡素化できます。そして今週、ジュニパーは有線および無線向けの革新的な強化機能を新たに導入して、Marvisの能力をさらに高めました。
Marvis VNAの機能がさらに向上
Marvisでは、他にもいくつか独自の機能がありますが、代表的な例として、事前対応を可能にする有線、無線、WAN向けの実用的なインサイト、Self-Driving Network運用、対話型インターフェイスなどを利用できます。MarvisはジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームのコアコンポーネントであり、キャンパスやブランチからデータセンターに至る全体にわたって、定量化可能なメリットを提供します。Juniper Mistを利用することでOpExを最大85%削減し、障害対応チケットを最大90%減らせるなど、そうしたメリットの中核を成すのがMarvisです。
この1月に、ジュニパーは無線向けのMarvis Minisをリリースすることで、最初のレベルアップを図りました。この製品は、史上初の統合された常時稼働のデジタルエクスペリエンスツインです。Minisはユーザーエクスペリエンスをシミュレーションして潜在的な問題を特定するため、ユーザーがそうした問題に遭遇して障害チケットを送信する必要が出てくる前に、IT部門が対処できます。このような事前対応型のアプローチでトラブルシューティングを実施できるため、ユーザーやIT部門の貴重な時間を節約できてネットワークパフォーマンスを向上できるばかりか、大幅なコスト削減にもつながります。
本日ジュニパーは、Marvisの有線および無線向けの革新的な一連の新機能について発表しました。これらの機能によって、すでに紹介したMarvisの能力がさらに向上します。Minisを有線の分野にまで拡張し、新たな有線向けのアクションを追加したことに加えて、コラボレーションアプリケーションのエクスペリエンスの可視性と分析性能を向上させました。その仕組みについて、またそれが日常的なネットワーキング業務においてどのような意味を持つのかについて詳しくは、以下の各項目をご確認ください。
有線向けのMarvis Minisが優れたユーザーエクスペリエンスを確保
ジュニパーは特に、Marvis Minisの能力が有線ネットワークにまで拡張されたことに深い満足を覚えています。1月後半にリリースされてから数か月のうちに、Marvis Minisのサポートによって無線の接続前のMarvisアクションの12%が検出されました。その際、ネットワーク上にユーザーが接続している必要はありませんでした。有線向けのMarvis Minisを利用すると、ユーザーやデバイスが接続されていなくても有線の認証の問題を診断できるため、Marvisを活用してネットワークを事前対応で運用きるようになります。また、無線におけるMarvis Minisと同様に、追加のネットワークセンサーやエージェントは必要ありません。
図1:新しいスイッチの認証の状況が表示されているMarvis Minisのダッシュボード
コラボレーションアプリケーションのパフォーマンス低下が「発生する前」に対応
ビデオ会議での問題の発生は、ユーザーにとってもIT運用担当者にとっても、絶え間のないイライラの原因となっています。会議の流れが中断し、業務生産性が低下するうえ、数えきれないほどの障害チケットに対応しなければならなくなります。エクスペリエンスの悪化の原因を把握してこれを解決するのは常に困難で、場合によっては不可能です。原因はクライアントなのか、ネットワークなのか、アプリケーションなのか。通常、簡単に答えは得られません。
昨年、ジュニパーはMistとZoomの統合を発表しました。その結果、ITチームは根本的原因を迅速に特定して、ITチケットの解決を早められるようになりました。また、Marvis Application Experience Insightsの導入により、ZoomおよびMicrosoft® Teamsの両方を対象にした、さらに詳細なAIネイティブのサポートが提供されるようになっています。Marvis Application Experience Insightsでは、ShapelyのデータサイエンスモデルにZoomとTeamsをサポートするジュニパーの継続的なユーザーエクスペリエンス学習を統合することで、アプリケーションパフォーマンスの詳細が提示されます。これにより、WAN、無線、クライアントのいずれにおいても、潜在的なユーザーエクスペリエンスの問題の正確な根本原因分析が可能になります。AP、クライアント、機能ランキングのディストリビューションがリスト表示された、直観的に閲覧できる画面により、事前に問題に対応してコラボレーションアプリケーションの最適なパフォーマンスを確保することが容易にできます。これにより、優れたユーザーエクスペリエンスが提供されると考えています。
図2:Marvis Application Experience Insightsダッシュボード
たとえば、Marvis Application Experience Insightsを利用することで、ある大学は役員室の容量の問題を特定して解決することができました。キャンパスから出たユーザーがこの室内のAPに接続された状態のままで、そのためにまだ室内にいるユーザーにコラボレーションアプリケーションの容量の問題が発生していたことが、このツールによって判明しました。大学は、役員室の外のAPの台数を増やすことで、この問題を解決しました。
Marvisによってネットワーク運用をどのように変革できるのかについては、特別版のMarvis Minisのオンデマンドデモをご覧ください。
新しいMarvis Actionsでは検出して解決できる問題の数が増え、かかる時間も短縮
Marvisは、WLAN、LAN、WAN、セキュリティの各領域にわたってネットワークの問題の根本的原因を事前対応的に特定して解決するために、Mist AIのほかMarvis Actionsと呼ばれる機能を活用します。たとえば、Marvis Actionsはファームウェアの課題、VLANの欠落、不良ケーブル、WAN回線の混雑などの問題を特定します。既存の有線向けのActionsには、VLANの欠落、ネゴシエーションの不一致、ループ検知、ポートフラップ、CPU使用率の上昇、ポートのスタック、スイッチのトラフィック異常検知などがあり、ネットワークのトラブルシューティングを簡素化および迅速化します。
新しいMarvis Actionsの拡張機能では、有線に関するさらに次のようなトラブルシューティングに対応できます。
- スイッチポートの構成ミス:構成が間違っているためにクライアントトラフィックをブラックホール化する可能性のあるスイッチポートを特定できます。
無線の領域でも以下に対応できるように、ジュニパーはMarvis Actionの機能を拡張しました。
- AP(アクセスポイント)ループ検知:ネットワーク上に単独で存在するジュニパーAPも含めて、あらゆるトラフィックループをレポートします。
- オフラインAP:ISP(WAN接続)の機能停止によりアクセスできないアクセスポイントをレポートします。
このような幅広い機能によって、通常は無線の接続性やパフォーマンスに影響を与える一般的な問題をさらに多く特定して解決できるようになるため、ネットワークのトラブルシューティング能力が向上します。
図3:新しいMarvis ActionsのAPループ検知
図4:新しいMarvis Actionsのスイッチポート認証
全体的に見ると、これらの無線関連の機能によって業務効率が改善され、さらなるコスト削減につながります。アプリケーションパフォーマンスが最適化されることで、無線ユーザーに優れたエクスペリエンスが提供されます。
ユーザーとチームのネットワーキングエクスペリエンスを向上
ジュニパーのAIネイティブVNAである「Marvis」の素晴らしいところは、バックグラウンドで常に事前対応で稼働してあらゆる接続に注意を向けているため、チームが時間やコストや労力を大幅に節約できるようになります。ジュニパーは引き続き、お客様とパートナーが抱える最も差し迫ったネットワーキングの課題に関してエクスペリエンスファーストでどのように解決できるか、どのような新機能を次に提供するべきかを考えてまいります。一貫した有意義なイノベーションのさらなる登場をご期待ください。
詳細情報
新しいMarvisとその他のAIネイティブネットワーキング機能がいかに事前対応型のインサイトと自動化の基準となり続けているかの詳細については、プレスリリースをお読みください。
ジュニパーの最新のイノベーションを実際にご覧になるには、5月15日付のMFD11のライブ配信をご覧ください。
Marvis Minisがどのようにネットワーク運用を変革するのかについては、オンデマンドデモで直接お確かめください。
Marvisによって運用の効率化とクライアントからクラウドまでのエクスペリエンスの最適化がどのように行われるのかについては、Marvis VNAのWebページをご覧ください。Minisによって優れたユーザーエクスペリエンスがどのように保証され、その一方でコストのかかる事後対応のプロセスを排除するかについては、Marvis MinisのWebページをご覧ください。